それでもエリスは立ち上がる～婚約破棄されて辺境の森に追放された公爵令嬢、実は精霊に溺愛された最強魔導師でした～

二人は幼い頃から星に誓い合っていた。
公爵令嬢エリスは婚約者である王子レオンを誰よりも愛し、王子レオンもまた、彼女を何よりも愛していた。
今日は、その永遠を祝うはずの正式な婚約発表の宴──のはずだった。

「エリス・フォン・グランツ。お前との婚約を破棄する。併せて、魔の森への追放を言い渡す」

王都の祝宴で、愛する人から突然突きつけられた「婚約破棄」と「追放」。
その理由は、身に覚えのない国家反逆罪。
信じていた言葉だからこそ、冷酷な宣告は深くエリスを傷つけた。

泥と雨に濡れ、絶望の淵で辿り着いた辺境の森──精霊の森。
そこで彼女を迎えたのは、精霊たちの王アスラ。
「君の大切な人は、黒幕の魔法に操られている。だから一緒に助けに行こう。君にはその力があるんだ」

これは、大切な人を救うため、何度絶望しても立ち上がるエリスと、なぜか彼女を溺愛してやまない謎多き精霊王アスラの、甘く波乱に満ちた共同生活の物語！