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3.期待感

どれくらいの時間兵士から逃げていただろうか。



普段、走っていなかったせいもあってか、ひさびさに走った結果は自明だった。



「うん、明らかにさっき落ちた場所も見えないし、自分が走りすぎただけなのは分かるけど、それにしても足腫れすぎだよね!?」



あー、なんかもう自分の行動にさっきからいちいちツッコミ入れてる気がする。



こんな様を誰かに見られていたら、醜態を晒した所の話ではない。



今は誰にも見られていないようで安心だが、出来るだけ独り言は避けよう。



「うん、そうそう。心の中で思うだけ〜、思うだけ〜。」



ああ、決めた矢先にこれだ。



これはもう諦めたほうがいいかもしれない。



足が腫れたことから話が逸れすぎだと、改めて気づいたので、背中に背負っていたリュックに何か使えそうなものはないか、探してみることにした。





















数分後、



「教科書、ノート、筆箱、弁当箱。この辺は使い道なさそうだなぁ。ていうかここどこなんだろう。そもそも日本じゃなさそうだし。

さすがに今戦争真っ只中の国とかはないはず……だよな?」



もはや、誰に問いかけているのかも謎でしかない。



数十秒の思考の末、導き出された結論は……










「うん。かんっぜんに違う世界観だよね。異世界だよね?」



未だに尋ねているのは、この判断なら、喜んで教科書やいらないものたちを放り出すのだが、本当にそうなのかと俺の少しばかりの良心がささやきかけているからだ。



こんなところで国語の教科書とか何の役にたつんだろう。





「あー、もう分からん!!とりあえず、あっちに森あるから、そっち行こう……」



たしか、スマホの中にサバイバルの実践書があったような気がするので、ポケットに入っているスマホを取り出した。



「電波なんか飛んでるはずもないよな……」



異世界説が現実味を帯びてきたことにそこはかとなく、不幸だった日々から逃げ出せるのではないかという期待感を感じ始めていた。


結構頻繁に更新できる気がしてきました!!

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