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01話 中二病?な師匠ができました

初小説、初投稿です。

分からない事だらけなので色々と教えていただけると嬉しいです。

感想やレビュー、評価やブクマもしよかったらお願いします。


「よおーしよしよし。お前は本当に可愛いなぁ」

 

 真中(まなか)(らい)13歳は、何の取り柄もない中学生だ。

 

 日課である愛犬バニラの散歩中、彼女を撫でながら休憩していた。


「あ! こら! そっちは危ないぞ!」

 

 田舎の山奥暮らしの為、ガードレールの向こうは崖になっていてとても危険だ。


 "ブチッ"と、古くなったリードの紐が嫌な音を鳴らして切れる。


 ガードレールの下をくぐり抜け、崖下へ落ちるバニラを捕まえようとして⋯⋯瀬は落ちた。


 地面に叩きつけられ、途切れる意識のさなかに、倒れているバニラと地面に光る魔法陣のようなものを見た━━


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇


「なんと。本当に成功してしおった!」

 

 黒いローブを身にまとった女が、驚きの声を上げる。


「おい。小僧起きろ。名は?」


「⋯⋯え? ⋯⋯ここは?」


 突然聞こえてきた声と、知らない場所に困惑する。


「いいから答えろ」


「⋯⋯瀬」


「ルァイか。どこから来た?」


「日本です」


「ニフォン⋯⋯。聞いた事ない地名だ。やはり成功したのだ!」

 

 ひゃっほーいと言わんばかりに、目の前の20代くらいの怪しい女は、小踊りしている。凄く怪しい。


「何処なんだ⋯⋯ここ? 俺、怪我もしていない⋯⋯?」


 いつの間にか夜になっている。何処かの森だ。


「混乱しているようじゃな。わしが主を魔法で━━そうじゃな⋯⋯大魔法ヘブゥ~ンズ・リッ・トゥワーンにより、こちらの世界に召喚したのじゃ」


 謎の女は腰に手を当てると、胸を張って自慢げに言った。


━━今考えただろ⋯⋯

 

 でも確かに、途切れる意識のさなか、光る魔法陣を見た事を俺は思い出した。


「召喚って⋯⋯え? もう帰れないんですか!?」


「帰してもよいが、そちらの世界の主は既に死んでおるぞ?」

 

━━まじで!?


「そんな事急に言われても、俺はいったいこれからどうすれ━━そうだ! バニラは!?」

 

 一緒に落ちた愛犬を思い出して周りを見たが、何処にもいない⋯⋯


「バニィラとはなんじゃ?」


 フードを被った怪しい女はいちいち言い方が妙だ。


「うちの犬です! あいつもこっちに来てるんですか!?」


「犬? 犬とはなんじゃ?」


━━こちらの世界に犬はいないのか⋯⋯?


「えっと、耳が生えてて尻尾があって! それから四足歩行で!! えーっと⋯⋯めちゃくちゃ可愛い!」


「ええい落ち着かぬか。四足歩行ではないが、それに近い獣人と呼ばれる者達ならおる」


「獣人⋯⋯。バニラもこっちに転移した可能性はありますか?」


「主が死んだ時、そやつも近くで死んだのか? もしそうなら可能性は多いにあるな」


━━あの時、バニラが死んでいたかどうかまでは分からない⋯⋯


「我がヘヴゥ~ンズ・リッ・トゥワーンは、発動した時に死んでおらんとこちらへ召喚できん」


「でもここにいないって事は⋯⋯」


「何処か他の場所に飛んだのかもしれん。もしくは、召喚自体が失敗したか。何しろ初めて使った魔法なのでなっ!!」


━━いい加減な⋯⋯。でも違う世界の死んだ生き物を、自分がいる世界に復活させるなんて、この人とんでもない人なんじゃないか⋯⋯? 比べる対象がいないから分からないけど⋯⋯何者なのだろう?


「まぁ考えても分からんし、その時生きておったなら、主の世界でよろしくやっておるじゃろうよ! 元気出すがよい!」


「探します⋯⋯」

 

 新しい人生を与えてくれた事には感謝しているが、軽いノリに少しイラっとし、立ち去ろうとした。


「ぬ? まぁ待たぬか。主、格闘術や魔法は使えるのか? 使えぬのなら、探している最中におそらく死ぬぞ。せっかくこのわしが新しい生を与えたというのに、すぐ死ぬでない」


「う⋯⋯何も使えない」


「ふっふっふ。主を勝手に召喚したのは、他でもないこのわしじゃ。この世界で生きていく力くらいは授けてやろうかの。実はとっても退屈していたのじゃ」


━━暇つぶしじゃねーか⋯⋯。呼んだのもそれが理由だな?


「ではついて来い! 我が愛弟子ライよ!!」


「あ、もう弟子なんだ⋯⋯」


「おお! そうじゃ。わしの名を教えておらんかったの! 世界最強!の闇魔法の使い手! ユリアンロッドじゃ!」


━━自分の名前は普通に言うのね。てか世界最強ってほんまかいな⋯⋯


「気軽に"お師匠"と呼ぶがよいぞ」


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