第一話
☆作者から☆
今の話も完結してないのにやっちゃいましたよ。
だってバイト中におもいついちゃったんです。
こっちは基本のろのろ投稿の予定です!
ー空丸ー
京の離れの村
「はぁ、はぁ」
走りすぎたのか息が上がる男
その後ろには何が楽しいのかニコニコと口端をあげる角をもつ男。
この国での呼ばれ方は、『鬼』
チラチラと屋根の上では楽しそうにに眺める『妖怪』達。
「!」
男が逃げた先は行き止まりだ。ばっ!と振り返りすぐそこまで来ている鬼に恐怖する
「や、やめてくれ!」
「俺はまだなにもしとらんぞ?」
ククッと喉をならす鬼に男はへたり込む
「あ、あ、あぁ」
声にならない声をあげる男に今度は妖怪達が楽しそうに騒ぎだす
「早く食ってしまおう!」
「生け捕りして鍋で煮てしまおう!」
「黙らんか!下級妖怪共が!」
鬼がそう叫ぶとピリッと空気が変わる。
「ほれ、どうした、俺に何か言うて見ろ」
そう鬼が言うとガチガチと歯を震わす男
「つまらんのぉ」
一瞬まゆを寄せ困り顔をする。
そんなのもつかの間。
鬼は着物の袖から自分の腕を抜き尖った爪を見せる
「死んでもらうぞ」
そう鬼が言い男がぎゅっと目をつぶる。
と、その時
「よっと」
「おっとと」
「……!?」
鬼の上に2人の男と女の幼子が降ってくる。
2人の背中には烏の羽が1つずつ付いている
「いてて」「てて」
「悠、結」
そう呼ばれ振り返る2人。
「妖狐ー」「たまー」
そう言い声の持ち主に駆け寄る。
9個の狐の小尾、2つに別れた猫の小尾をもつ男達がその場にやってくる
「鬼は?」
2人が指を指す方向には倒れている鬼と意識を失っている男。
「じゃ、僕が2人を連れて帰るねぇ」
そう一刻も早く帰りたそうに言うのは猫又のたま。
「んじゃ、俺がこいつを持ってく」
そう言い鬼をかつぐ九尾。妖狐だ。
ゴキゲンそうに2人の前を手を繋いで歩く2人。悠と結。
2人の背中には1つずつしかない烏の羽。
そして妖狐に担がれる鬼。
「ほぅ、あの森のあの烏天狗か…消さねばなるまい。人間なんぞを助ける奴らはな」
その言葉は誰にも届くことなく響き渡る。
次回予告
鬼を連れ帰り、興味津々の2人。
次回鬼の名前が明らかに!