帰ってきた勇者(仮)
え・・・・エタルぅぅぅぅ。
となりそうですが、話に詰まると筆が止まりますよね。はい、頑張ります。
平穏な日常というのは基本的に存在しない。
悪い時と比べると平穏だ、というのは多々あるものだが。日常の中にも色々と苦難というものはあるから。
まあ、そんなものよりも確実に平穏を崩す非日常もあるのだが。
何時も通り仕事に出かけ、いつも通りに仕事をして帰るとなる筈だったのだが。
「こんなところに居たのか」
声を掛けられた。
誰にというと、誰だろう?
覚えがなかったので、無視して帰るとしよう。知らない人に声を掛けられても相手にしない、これはやはり常識であろう。
「ちょ、待ってよアルシェ」
強引に肩に手を掛けられた感触はあったが、私の進行力に負けて引きずられている様だ。
なにか悲鳴めいた情けない声が聞こえる気がするが、こんなか弱い私に引きずられるような人間は居ないだろう。という事で気のせいだ。
「ちょっと待ちなさいよ!!勇者様を何所に連れて行くきよ!!」
金切声が聞こえたのでここでようやく足を止めた。
振り返って見ると、・・・・・・・ええと誰だったろうか?めんどくさそうなシスターがこっちを睨んでいる。
宗教家に知り合いは居ない、と思う。
「あの、肩から手を放してほしい。痴漢行為で訴えるよ?」
「「なっ!!」」
か弱い女性の肩に捕まって付いてくるなんて、訴えていいと思う。
むしろ犯罪だろう。そうに違いない。
「で、どなたでしたっけ」
いい加減邪魔なので男の手を払いのけて聞いてみる。
膠着状態が続くと更に面倒な事になりそうだから。
「俺を忘れたのか?ダイゴだよ!!選ばれし勇者ダイゴ!!」
なにやらポーズを決めて、言っているのだが。
はて?...ダイゴ?...勇者?
ふむふむ、なにか思い出しそうで思い出せないな。
「なっ、忘れたとか言わないよな!?女神に選ばれた勇者のダイゴ様よ!!このちんちくりん!!」
金切声のシスターが苦情を言ってきてるのだが、おっと...これは身体的特徴を貶められているのか。
売られた喧嘩は買わなけばならないと誰かが言っていた気がする。
だがそれはそれで面倒だ。
これは大人の対応で流しておこう。
「勇者ダイゴですか、やっぱり知りませんね」
「ふっ、ふざけるな!!お前が出したクエストをこなして来たんだぞ!!」
「クエスト...クエスト...クエストですか?」
えーと、うーんとどうだったか。何の話だったか?
ん、んん?んんん???
ああああああ、あれか。うむ思い出した。
「ああ、思い出しました。あまりに遅いので死んだと思って忘れてました」
そんな迷惑な人も居たよねと思い出した。適当な嘘を言い包めて追い払ったのに戻ってきたのか。
警備員「俺の事も忘れないで」
シルク「ウォン」
親方「・・・・・・・」
アルシェ「いやいや、日頃会ってるでしょ???」




