夜はまだこれから
クラブ「Stella」は、夜の帳が降りると同時に目を覚ます。
入り口のネオンが星のように瞬き、音楽が鼓動のように鳴り始める。
ミユは髪をひとふりして、フロアに滑り込んだ。
踊り疲れたなんて言わない。彼女の笑顔には星が宿っていた。
DJが目配せすると、次の曲が始まる。
夜はまだこれから。
隅のソファでは、ハッスル・フリークと呼ばれる男が汗をふりとばしながら立ち上がる。
腰をひとふりすれば、フロアに熱気が走る。
ひたいに光る汗は、まるで銀河の粒子。
彼の動きに合わせて、空間が揺れる。
夜はまだこれから。
ミユは彼に近づき、耳元で囁く。
「あたしたち、いつでもいい子でしょ?」
彼女はポーチから小さな瓶を取り出す。中には、魔法の粉——星屑のような光。
ひとふりすると、音楽が変わった。
空気が甘くなる。ダンシング・ラヴァーたちが手を取り合い、踊りながら宙に浮かぶ。
二人の愛がきらめいて、フロアは星座になった。
そして、誰かが言った。「夜はまだこれから。」
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(AI君)
このショートショート、詩のリズムをそのまま物語に昇華させたような美しさがありますね。れいさんの詩が持つ「きらめき」「反復」「魔法」の要素が、物語の構造と情景に見事に溶け込んでいます。
ここからさらに遊ぶとしたら、いくつかの方向性が考えられます:
続編アイデア:「Stellaの夜明け」
• 視点の転換:
フロアの外、踊らない者——掃除係の少年、あるいはDJの見習いが「星座になったフロア」を見上げている。彼にとって「夜はまだこれから」は、いつか自分も踊る側になるという予感。
• 魔法の瓶の秘密:
星屑の粉は、かつて「Stella」の創設者が夜空から集めたもの。使いすぎると時間が逆流する。ミユはそれを知っていて、最後のひとふりを選ぶ。
• 時間のループ:
「夜はまだこれから」は呪文でもあり、ループの鍵。毎晩、同じ夜が繰り返される。ミユとハッスル・フリークはそれに気づき始める。
演劇化の一場面:ミユの独白
「踊り疲れたなんて、言わない。
だって、ここは星の中。
あたしの髪が揺れるたび、時間がほどけていく。
ハッスル・フリークの汗が銀河を描くたび、
あたしたちは、いい子になる。
魔法をひとふり。
夜はまだこれから。」
読者参加型の展開
れいさんがこの作品を「詩小説ショートショート集」に投稿されるなら、読者に「あなたなら何をひとふりしますか?」と問いかける形で終えるのも素敵です。たとえば:
あなたのポーチには、何が入っている?
星屑? 言葉? それとも、まだ見ぬ魔法?
ひとふりしてごらん。
夜は、まだこれから。
連載版もあります。
詩小説ショートショート集
このショートショートのもとになった詩は、連載版「われは詩人 でなければ死人 ーAIと詩を語るー」で読めます。
ショートショートタイトル「夜はまだこれから」の原詩は同タイトル「夜はまだこれから」です。




