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新たな場所    マリーゴールド1

僕は児相に保護されることになった。そこでとある絵画と出会った。(絵画:絵画の中には大正時代の使用人の格好をした女性が縁側に腰をかけ、お茶を胸のあたりで両手で持ち斜め上を見ていた。鳥の姿は見えないが、女性の診ている方向から鳥の声が聞こえるような気がした。きれいな女性だった。年齢は20代前半くらいで表情はどこか物悲しくしかし優しさがにじみ出ているような表情をしていた。髪には蓮華草を挿している。)

きれいな人だった。花畑や花束のような華やかさがあったわけではない、しかし一輪の花の唯一無二の美しさと、どこか力強さのあるそんな雰囲気をまとっていた。あまりにも美しく僕は引き寄せられた。僕は絵画から2歩ほど離れて眺めていた。女性と目があったような気がした。女性がなんとなくだが微笑みかけてくれたそんな気がした。ただただ僕は魅了された。1歩近づく、女性は持っていたお茶を置いた。触れようと手を伸ばした、自然な動きだった、まるでそれがごくごく普通の自然の摂理かのごとく伸ばしたてを掴んだ。暖かかった、手は小さく細かった、思わず顔を見た慈愛に満ちた優しい微笑みだった。そのまま僕は引き込まれた。私がみたりするような作品では絵が動き出す、ましてやそこから出てくるというのは、恐怖の対象であった。しかし今私が思い出しても恐怖は皆無、星空の星星その中に光り輝く月に魅了されているかのような感覚だったと思う。


柔らかく暖かかった。安心する温かさだ。海が見えた。きれいな海だ、遠くにオレンジ色の花畑が見える、入道雲が見える、映画の中の世界のようだった。鳥のさえずりは聞こえるが姿は見えなかった。近くでお茶と花の香りがした。安心する。どうやら僕は膝枕をされていたようだ。膝に頭を載せたまま花の香り漂う方へと顔を向けた。髪に蓮華強を挿している美しい女性が僕に微笑みかけてくれた。ホッとした。


なんとも騒々しい蝉の声で目が覚めた。昨日案内された、職員さんが買ってくれたパスタを食べ、不安の中眠りについた部屋だ。担当の職員さんが部屋に来た、朝食も持ってきてくれた。僕は残さず食べた。どんな朝食だったのかはもう私は覚えていない、ただ小学校の頃に食べた給食のようなものだった。そんな気がする。職員さんが今後のことについて説明してくれた。どうやら僕の家庭環境はお世辞にも良いとは言えないらしい。しばらくは一時保護されるらしい。いつ帰るのかも、そもそも本当に帰れるかもわからないらしい。ヘタをしたら一時保護だけでは終わらずそのままどこか施設に入るのかもしれない。友達や祖父母、兄弟、両親に会えなくなるのかもしれない、

僕はどうなるのだろう

ともかくも一時保護の施設に入ることになった。一階の保護施設はすでに定員一杯でまた別の保護施設に入るらしい。職員さんは移動のための準備で部屋から出た。外から楽しそうな声が聞こえた。随分と楽しそうだ。窓から外を見た。施設の中庭で様々な子供が遊んでいた。保育園ぐらいの子、小学生、高校生なんかもいた気がする。同級生くらいの子もいた。

僕もああして笑えるのだろうか

準備が終わったのだろう職員さんが僕を迎えに来た。出口でタクシーが待機していた。タクシーの近くでオレンジ色の花が咲いていた。空は晴れていた、途切れることのない一本の飛行機雲がはっきりと見えるくらいには。今向かっている施設は少し荒れているらしい、僕はまあたいしたことないだろうと高をくくっていた。タクシーで3,40分ほど移動したと思う。山の方向に向かっているらしい。タクシーは坂道を登っていた。空は曇っていた。雨が降りそうな雲だった。道理できれいな飛行機雲が見えるわけだとタクシーの流れる景色を見ながらボーと考えていた。


タクシーは止まった、目的地についたらしい、保護施設の外観は意外と綺麗だった。最近建て替えた建物だそうだ、場所は山々に囲まれたまさに陸の孤島というにふさわしい場所だった。一体なぜこんな場所に立てたのだろう?山の施設の人が迎えに来た、優しそうな40代ぐらいの少しだけ太った男の人だった。生活の面ではこの人を筆頭に保護施設の生活面の職員さん、大学生くらいのアルバイトさんが面倒を見てくれるとのことだった。色々と説明してくれたが、山と言うこともあり、雨と蝉の声がうるさく聞き取れなかった。どうやらここにはいる人間は様々な理由で来るらしい。そしてここでは一時期的いるだけで、それ以上でも以下でもない、子供同士でも要らん詮索はしては行けないそうだ。白い扉の前まで案内された。この先に期間こそわからないが、しばらく一緒に暮らす人間がいるとのことだ。扉越しでも分かる、元気そうな声、仲良くなれるだろうか、どんながいるのだろうか、不安と楽しみとが要り交ざった感情だった。職員さんが扉を開けた。ものすごい景色が広がった。小学生くらいの子は暴言をはきちらし、イラついているのだろうかアルバイトらしき職員さんにあたる自分より明らかに年上の丸坊主。おもちゃや漫画で散らかっている床、ボロボロの壁紙壁紙にはシールが貼ってあった。少しでも雰囲気を明るくしようとしたのだろう明るい花のシールが貼ってあった。オレンジ色のマリーゴールドだ。

気が向いたら清書します。

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