異世界だわ…
(俺がするべき事は、賢者の石を作ること。
そのためにもこの世界のを知る必要がありそうだな。)
俺はエリザベティス2世に多くの質問をした。
質問[]回答〔〕
[この国は何て言う名前ですか?]
〔イングリスと言う島国です。〕(何か…イギリスっぽい名前だな…)
[他にも国があるのですか?]
[海を隔てた先には、フランシール、スパイン、ペルギー、オーランド、それとソイツなどがあります。](え?フランス?スペイン?ベルギーにオランダ?…ソイツって何奴だ!)
(俺が世界を知らないだけで、ここ地球なのか?それとも地球に似た異世界か?)新たな疑問が生まれた。
[この世界の地図はありますか?]
メイドさんが棚から本を持ってきてくれた。
その地図を見て俺は、ガックリと肩を落とした…
日本列島の形が違うのである。北海道から関東までは俺の世界と似た形だが…それ以降の(中部、近畿、中国四国、九州)地方が、無いのである。
[この星の名前って何ですか?]
〔各国によって言い方に違いはありますが、私は<イース>と呼んでいます。〕
[アースじゃなくて?]
[イースです。]
(確定!ここは地球に似た感じの魔法がある異世界だわ!)
(しかし、それならそれで地球の知識が役立つかもしれんな。)前向きに考えるようにした。
地図の本を見ると文字が英語で書かれている。
(英語は基礎しか分からんな…あ~!大学でもう少し勉強しとけば良かった~)今になって自分の勉強不足が悔やまれる。
(…?なら何で言葉が通じる?)
[この本を見ると英語で書かれていますが、何で会話が出来ているのですか?]
〔魔機の一種で魔声機と言う機械があるためです。〕それ…ほんやくこんにゃ…いや何でも無い!
本の描写を見ると英語で
「latest map 6022yeats 」と書いてある。
(つまり…6022年の最新地図?)これくらいの英語ならまだ分かる。
[今は何年ですか?]
〔本日は魔世記6024年 4月13日です〕…西暦じゃないのね……
そして、一番気になることを聞いた。
[この手にある紋章って何ですか?]
〔そちらは、魔紋と言って魔法を扱う上でその人にしか出来ない魔法が使えるモノです。中でも、そちらは時の魔紋と呼ばれ、時の賢者<クロノス>が持っていた魔紋と同じものです。〕
[この世界には、魔法があるのですか?]
エリザベティス2世この質問に少し驚きを見せて…
〔はい!〕と答えた。
(ファンタジーの世界にようこそって訳だ。)
「あの…こちらからも質問してもよろしいでしょうか?」エリザベティス2世が手を軽く上げて言う。
「あ!はい。どうぞ。」(何だろう…)
「まず…お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
「………時尾 翔です。」
名乗り忘れていた!社会人として失格である。
「では、今後は時尾様とお呼びしてもよろしいでしょうか?」
(様付けされるのは恥ずかしいが…丁重に扱って貰えるのは有難いかな。何より賢者様よりはマシだ!)
「はい。大丈夫です。こちらは、エリザベティス様でよろしいでしょうか?」
「はい。大丈夫ですが…エリザでも大丈夫ですよ?」
「恐れ多いので、エリザベティス様でお願いします。」
「あ、それともう一つ。時尾様は魔法は使えませんか?」
以前いた世界には、魔法何て無かったので答えたは「NO」だが…
(…もしかして、この世界に来たことで使えるようになってるのかも!俺賢者だし!魔法出来るんじゃね~?)テンション上がってきて、少しドヤ顔になった、。
俺は手に力を込めて強く念じた!
(魔法と言えば…火だな!火、火、火……ひ~~~~!)
「…………………」翔は火の魔法を唱えた…しかし何も起きなかった。
(じゃあ、水!水、水、みっず~~~!)
「…………………」また何も起きなかった。
(はぁ…そんなに甘く無いか。)
うつ向いて一言「すいません!出来ません!」と答えた。
先ほどのドヤ顔が恥ずかしくて顔に手を当てた。
「大丈夫ですよ。明日、六魔長に魔法を教えるように伝えておきます。」エリザベティス2世は笑っているが、明らかに苦笑いである。