語りだし
"ねえ、私の恋愛話をしようか。"
そう言ったのは、僕が今取材をしている、内野 椿さんだ。
内野さんはブレイク中の若手作家さんなのだ、特に若い女性たちを中心に人気を集めている。
彼女の書く小説はどこか親近感を沸かせ、こんな恋愛をしてみたいと思わせる様な物が多い、しかし今回発表された小説は一風変わっていた、主人公はお花屋さんで働く若い女性ここは今までと大差ないのだが恋愛相手がかなり今までとは違ったのだ。
相手はなんと夜の歌舞伎町と言えばのホストである、今までが会社の同僚、先輩、幼馴染だったために大きな動揺が走った。
そんな、今最も注目を集めている内野さんを独占で取材出来るとあって僕はとても緊張していたのだが、挨拶もそこそこにあの言葉である、かなり驚いた!
「宮野さん、聞いていますか?」
僕は慌てて返事をすると、彼女は語り出した。
「今回なぜこんな作品を出したか知ってもらうには私の恋愛話を聞いてもらうのが一番手っ取り早いのよ、このコラムって何回かあるんでしょう?」
そう彼女は言うと出されていたアイスティーを一口飲んだ。
「そうですね、では聞かせていただいてもよろしいですか?」
「では、どこから話しましょうか?
ああ、彼と出会った経緯からにしましょうか!」
そういうと彼女は語り出した。