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貯金残高―――

翌朝、学校に着くと私は入学時のオリエンテーション以来近寄ったこともない図書室に寄ってみました。


本屋さんの雑誌コーナーと違ってほとんどの本は表紙が見える様には並んでいなくてなかなかお目当ての本が見つかりません。しかも独特の静けさに物音1つ立てるのも私のような新参者には気が引けて、そうっと、そうっと、本を探している姿はこれでほっかむりでもしてれば立派なコソドロに見えるはずです。


『1ヶ月節約大生活』『○○マジック!カリスマ主婦が教える節約術』


などなど目に付いた節約の本を5冊程抱えると


(そうそう!アレを忘れちゃいけないの、肝心なアレは・・・どこかな・・・あった!)


私は別の棚から2冊の本を選ぶと合わせて貸出しカウンターに持っていきました。


教室に着くと朝のホームルームまでにはまだ時間があったのでさっそく借りてきた本を眺めていました。


「ふ~ん、なるほど、ほうほう、ムムムッ!はは~ん、ギョギョギョッ!」


「さっきから何言ってんの一人で」


「可奈!いつから居たの?」


「いつから?って後ろの席なんだからずっと居たよ、ってか何見てんの?熱心だね今子には珍しく」


「そうだ!可奈!可奈んチ電気屋さんだったよね?」


「うんそうだけど?」


「ほら!プチプチ!」


「プチプチ?」


「あるでしょ、ほら荷物送る時とか箱に入れるプチプチ!」


「ああ緩衝材ね、あるけど」


「ねぇ~~可~奈~ちゃ~ん」


「キモッ!キモッ!やめて!触んな!まとわりつくな!耳元に息を吹き掛けるな!」


「お願い可奈!少しでいいから分けてくれない?お願い!」


「う~んお父さんに聞いてみないと分からないけどたぶん大丈夫だと思うよ、帰りに寄ってみる?で?何すんの?それで、まあ興味は無いからどうだっていいけど」


「うふふ、ひ!み!つ!」


「いいよ別に秘密で」


「教えて欲しい?うふふ」


「いえ結構です」


「もう~意地っ張りなんだから~」


「それ以上言うとやらないよ!ほら!先生来たよ」



よし!まずは1つなんとかなりそう。刈谷先輩!待ってて下さいね!

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