許し
椛に連れてもらおうとして、椛の後をついていこうとすると文が来た。
「あや?何故桜がここに?」
「文様、桜さんが天魔様に会いたいと言ったので連れていこうとしてました」
途端に文は顔を青ざめた。不思議に思い、能力を使って何を考えてるのか探ると、しょうもないミスを文はしてた。文の様子に椛は気づいた。
「どうしまた?文様」
「ビ、ビクッ!」
こんな文の様子を更に面白くしようと思い、追い打ちをかけた。
「椛、こっちさこい」
「はい、何でしょう?」
(実はな、文は天魔から俺を呼べと言われてたらしい)
(え、それじゃぁ、文様の様子がおかしいのは…)
(お前の考えてる通りだ。そして、文の様子をもう一回見てみろ)
(何故もう一回…)
椛は不思議に思いながらも、文を見た。文はこちらの話を聞いてたらしく、涙目になっていた。
「も、椛?天魔様には内緒にしてくれない?」
声は震えてた。しかし、椛はニコリとして、
「ちゃんと謝りましょう。文様」
「お前も鬼畜やな~」
その後、天狗の里に着いた俺と椛、青ざめた文は天魔の部屋に向かった。所々他の天狗に睨まれたが椛と文が注意してた。そうこうしてるうちに天魔の部屋に着いた。
「天魔様、犬走椛と射命丸文様です。今日は御客人を連れて参りました。入ってもよろしいでしょうか?」
暫くして部屋の中から、貫禄ある声が聞こえた。
「うむ、入ってきてもいいぞ」
俺達は入っていき、書類事務をしてる天魔を見た。
「すまない。少し待っておいてくれ。これが終われば……よし、片付いた」
どうやら仕事は終わったみたいだ。姿勢を少し崩し、真っ先に俺を見た。
「ちょうどよく、お主が来た。儂の名は天魔じゃ。この天狗の里をおさめておる。儂はお主に会いたかったんじゃ。少し、話をしないか?」
天魔が俺に誘ってきたが、俺はまず、やらなきゃいけないことをいけない。
「俺の名前は神谷桜だ。話の前に謝らなきゃいけないことがある。天魔、お前の部下を攻撃してすまなかった。椛、お前に攻撃してすまなかった。許してとは言わない。これが俺のしなきゃいけないことだ」
俺は土下座をして、椛と天魔に謝罪した。椛は驚き天魔は一瞬驚いた表情をしたがすぐに戻し、椛に言った。
「椛、実はな、桜を呼ぼうとしてたんだ。けど、本人が来た。許してやってもいいんじゃないか?」
「…私はもう気にしてません。文様から聞いたあなたの過去より、辛くないです。だから、桜。土下座をするのは止めてください」
「…何で、許そうとする。俺はそれが不思議でならない。文はまだ分かる。俺はお前達が分からない」
俺は顔を上げてそう言った。本当に不思議だ。何故、人間だったら許されないことをこいつらは許そうとする?
「…ふっ、こりゃ律儀過ぎる男だな。椛の婿にもってこいだ」
「「「!?何でそうなる((んですか))!?」」」
その後文は天魔に怒り、椛は顔を赤くしたり、俺はポカーンと開いた口がふさがらない状態になった。




