狂い人来たれり
彼はとある大学に通ってた。しかし、誰も彼に近づこうとはしない。いや、『死にたくない』彼に関わると死んでしまうからだ。その大学にある食堂が人で賑わっているとき彼がその食堂に入ってきたら静かになり、中には青ざめる人もいる。
(ほんと、人間はとても馬鹿だ)
彼は笑いながらその食堂を出た。しかし、彼は違和感を感じた。
(やっぱり…飽きてきたな…この日常)
彼はそう思いながら家に帰った。
早速、彼はパソコンを起動させ、ネットサーフィンをした。それをしてるうちにある記事が、目に入った。
「ん?なんだ?」
その記事を見ると、
「これは、5cmの正方形の紙に六芒星を書き、その中央に赤文字で飽きたと書いて、その紙を手に持ち寝るか、枕の下に入れて寝れば、異世界に行ける…のか?」
彼は半信半疑だったが、
「まあいいか、ちょうどよく飽きてきたしな」
そう言って、何もない所から5cmの紙を作り六芒星を描き、中央に飽きたと赤文字で書いた。
「あとは、寝るだけか…」
そう言って、彼は寝た。
(ん?なんだこの感じ…風?いや、おかしい。さっきまで部屋にいたはず…まさか!?)
勢いよく起き上がったら、何故か森の中にいた。
「まじかよ…来れちゃったよ…よ、よっしゃあああああ!!」
彼は喜んだ。歓喜のあまり、叫ばずにはいられなかった。
叫んだあと後ろから、
「お兄さんだれ?」
声をかけられ、後ろ振り向くと、宙を飛んでる金髪の女の子がいた。
「お兄さんは食べていい人類?」
「ふむ、君はルーミアか…しかも人喰い妖怪か…面白い」
彼は笑った。
「むー、何がおかしいのだー?」
「いやいや、君が『人喰い妖怪』ということに興味を抱いてね」
「?そういえば、何でルーミアの名前がわかったのかー?」
「ああ、僕はね能力を持ってるからね、それでわかっんだよ」
「そーなのかー」
「そういうこと」
「それじゃ、食べていいのかー?腹ペコなのだー」
「その前に、君に質問だよ」
「?なんなのだー?早く言うのだー」
「まあまあそう急がずに。それじゃあ…『いつも食べてる人間に喰われる時の君の顔がどう変わるのかない?』」