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東方孤独記  作者: black cat
狂い人の戦い
13/67

地霊殿の主の決意

桜はとてつもなく長い穴を降りていた。

「うわ~…流石に長いな…能力だと、千m以上はあるな。そして、妖怪が二人、と」

突如、上から樽よりはるかに小さいものが降ってきた。

「何、その罰ゲームは?」

「罰ゲームではない!侵入者はお前だな?」

「ああ、そういうことか。何、地底に行きたい、ただそれだけだ。文句はあるか?」 

さっきのものに入っている、キスメに言った。

「うわ、とんだ怖いもの知らずな人間だ…おーい!ヤマメー?」

もう一人の妖怪を呼び、相談しようとしてた。

「なんだい?キスメ?…ああ、あなたは入っていいわよ。その感じだと、相当な実力ね」

「…まじ?」

「勇儀達とすごしてるとだんだんわかってくるわ。あなた、一応注意しとくけど、勇儀に戦いを掛けたらやばいからね?気を付けなさいよ?」

「大丈夫だよ~。何、ただ勇儀と戦いたい。ただそれだけだ」

「はあ~あなた相当手馴れてるね。まあいいわ。そう言えばあなたの名前は?」

「ああ、言ってなかったね。俺は桜だ。それじゃ、またね~」

「あなたなら大丈夫だと思うけど、気を付けなさいよ~?」

「ありがとうね~」

桜は奥深く、降りて行った。



「さて、着いたかな?」

たどり着いた所は、お酒の匂いが漂っていた。

「この近くにいるな…」

少し、歩いていると、そこには伊吹萃香と星熊勇儀が一緒に酒を飲んでいたがこちらに気付いた勇儀が誘ってきた。

「おーい!あんたも酒飲まねえか?」 

「どうした?勇儀?…ああなるほど」

「いやなに、面白い奴が来たと思ってね」

「いいですよ?酒は好きですから」

「そうか、そうか。あんた…見ない顔だねぇ?」

「ああ、あんた。紫から言われた、『化け者』はあんただったか。道理で変な気配だと思った」

萃香が笑いながら言ってきた。それに反応した勇儀は、

「まじか!?だったらアタイと戦えよ!いいだろ?」

「いいですよ。俺はそのつもりですがね」

「ほう?アタイの勝負を最初から所望だったとはね。いいだろう!存分に来い!」

早速構えた勇儀に対し、

「そんじゃ行きますよ!桜符『舞え千本桜』」 

桜は不気味な笑いをしながら、スペルを放った。

「ちっ!こんなの効かないよ!」

「そうです。ただの目眩ましです。刀符『手刀 貫く魔の手』」

そのスペルが発動した瞬間、信じられない光景が入った。桜の手が勇儀の胸に刺さっていた。

「がはっ!グ、お前…それは…なしだ…」

「す、すまん!すぐに回復魔法を掛ける!」

桜はすぐさま手を抜き、回復魔法を掛けた。

「おいおい、大丈夫かい?勇儀?」

「流石のアタイでも…トラウマになるわ…」

「いや、本当にすまん。本気を少し出しすぎた」

「え?てことは…まだ、本当じゃないの!?」

「まあ、そうなるね」

勇儀と萃香は呆れた表情を作り溜め息をついた。 

「はあ、なんだよお前さんは?」

「さて、俺はこのまま地霊殿に行くけど、いいよね?」

「ああ、いいよ。…くれぐれも、さとりには気を付けろよ?」

「大丈夫ですよ。俺は。それじゃまたね」

「ああ、今度は一緒に酒を飲もう!」

桜は地霊殿に向かった。それを見送った勇儀と萃香は、

「っ!…はあはあ…大丈夫か?萃香?」

「そっちこそ…大丈夫か?」

桜が無意識に放っていた殺気を受け止めるのに耐えていた。

「何とかね。けど、正直勝てないね。あいつには」

「そいつは同感だよ、勇儀。…さとりに会わせて大丈夫かい?」

「多分大丈夫だろう。さとりが何とかするだろうし」

「そうか。結構疲れた。休むね」

「ああ、アタイも疲れた。それじゃな」

「じゃあね」



鬼をも恐怖に晒した桜は地霊殿に着いた。

「ここか…」

後ろから会いたい人の声がした。

「地霊殿に何の用ですか?」

「何、あなたと戦いたいから来たんだ。古明地さとり」

「なぜ…私の名前を?」

「俺の能力だ。さて、あんたはどうする?」

「…あなたは、何故そこまで壊れてしまったのですか?」

「!?」

桜は驚愕し、固まった。 

「私の能力は心を読むことが出来ます。もう一度言います。あなたは」

「黙れ!あんたに何がわかる?ちっ、これで二回目だ。そして、さとり。お前を殺す!」

それを無視してさとりは桜に言葉を放った。

「…あなたは何で…傷つけるのです!?」

「黙れ。お前には関係のないことだ。黒曜剣!」

すぐさま、桜の手に黒い剣が出現した。しかし、さとりはそれをも無視して、桜に近づく。

「何故近づいてくる?」

「………」

「だったら」

斬ると言おうとした瞬間、さとりが桜の体に抱きついた。

「は、離れろ!」

「離しません。あなたは、私が救う!」

「またそれか!」

桜はさとりを振り払い、何故?と頭に疑問が浮かんでくる。

「私は…あなたの過去を見た。しかも、全てを」

桜は再び驚愕した。何故なら、桜の過去を見ると必ず、精神崩壊を起こす。それほどの過去を見て、何故、平気なのか?桜は疑問に思った。

「私達、妖怪よりも…哀しい過去です。けど、あなたが壊れていい理由にはならない!」

「殺す!」

とうとうキレた桜はさとりに剣を突き立てた。

「あなたが…望むのなら…殺してもいいわ」

「!?」

「けど、あなたには出来るの?紅魔館の所でも、殺さなかったのに?」

「黙れ、お前には…」

桜はさとりの顔を見て、言葉を呑み込んだ。さとりは泣いていた。

「私…は…た…だ…あなた…を助けたい。ただそれだけです」

桜は、そのまま振り向き、さとりに紅魔館でも言ったことを言った。

「次に会う時は敵同士。止めれるもんなら止めてみせろ」

桜はそういって、地底から消えた。

「…あなたは、私が、助ける…」

さとりは決意したことを口にした。

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