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東方孤独記  作者: black cat
狂い人の始まり
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狂い人の始まり

「何で、こうなっちまうんだよ!誰一人助けれねえのかよ…」

一人の男がそう叫んだ。叫んだ声は虚しく空に響こうとするが、雨音がそれを遮った。

「はは、ハハハハハハハハハハハハ!…だったらもう、いいや。誰かを傷つけていこう。それが、俺が俺でいるために…」

男はそう言って、周りにいる、『人間のようなもの』に手を掲げ、

「命よ、吹き返れ!」

男がそう叫んだら、周りにあった『人間のようなもの』が動きだし、

「あれ…俺ら生きている…?」

それがそうしゃべった。それに男は、

「それじゃ、早速、死んで」

それらはしゃべるまもなく血を吹き出し崩れた。

「やっぱ脆いな~、に ん げ ん は」

男が笑いながらそう言った。

「もういいや、一人で生きていこう。それが運命だ」

男は、誰かに言ってるようにしゃべって、一人消えた。

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