三食昼寝付き?
生来、アルは警戒心が強かった。
その為カミラーデの部隊に遭遇してから人々を気配察知のスキルでチェックしていた。
まさか活用するとは思ってはいなかったが、眷族達を送り出したアルは気配察知で未だチェックされていなかった人を中心に探っていた。
すると、やはり怪しい動きをする人が現れた。
犯人は複数居るようだ。
早速、転移を使い犯人に接触したアルだったが、、、
アルは驚いていた!
それと同時に相手も驚いていた!
「アルベルト様!?」騎士の鎧を着込んだ男が言った!
そう、相手は王国騎士団の者だったのだ。
「王国騎士団がどういうつもりですか?」
アルは冷静を取り戻し敵対視しながら冷やかに窺った。
アルは念のために[皆、集まってくれ!]と念話で眷族達に呼び掛けておく事も忘れなかった!
「行方不明のアルベルト様を女王の命令で探しておりました!」
「それがどうしてミエールを捕まえた事に繋がるんだ?」
「アルベルト様の気配が探れない中、アルベルト様の奴隷が居りましたので、捕まえ調べようとしていたのです。」
「ほう!俺の奴隷に手荒な事はしてないよな!?」
「していませんよ!ただ、遊ばせて置くのは勿体無いので騎士団の雑用をさせておりました。」
「そうか……まさかとは思うが、奴隷だからと飯抜きとか可哀想な待遇はしてないよな?」
「飯抜きが可哀想なのですか?」不思議そうに聞いてきた。
「俺の奴隷だぞ!体を壊したらどうするんだ?」
「アルベルト様?何を怒っておいでですか?奴隷は1日一食が基本です。
しかも此の程度の奴隷なら幾らでも手に入りますし、人族と子作りしても強い子供なんて産まれませんよ?」
本当に分からないのか平然と答えてきた。
「俺の奴隷は3食昼寝付きが基本なんだ!!それを無断で飯抜き労働させたんだ。覚悟はできているよな!?」睨み付けながら怒声を静かに込めながら言う。
この時、近くを歩いていた田舎娘が話を聞いており、『それってもう奴隷じゃないよ?』と帰り道で友達や知人に話したので、話を聞いた田舎娘達が集まり出して来ていた。
カミラーデ娘達が集まって天龍神族のアルを見てみると、、、
アルが王国騎士団に対して怒っている所だった。
小隊長は汗だくになりながら「さ、さらには昔、私達を迫害した、し、子孫ですよ!」と焦ったのか吃り(どもり)ながら言った。
「過去は過去だ!今現在、敵対している訳ではない!」
このアルの叫びはいつの間にか集まっていた住民にも響き渡っていた!
『オイ!、やっぱりアイツは他の天龍神族とは違うんではないか?』
と冒険者達は思い、
『三食昼寝付きだなんてあの人の奴隷なら逆に安泰だわ』と田舎娘達は思った。
そして、周りのアルに対する好感度が上がっていく。
『あれ?少し増えた?』
アルのポイントが微かにだが上がっている。
『面倒臭いと人を避けていたのは失敗だったかな……』と少しだが反省する。
少しの間動転していた小隊長だったが気を取り戻し「兎に角戻って来て貰えませんか?」
「はっ?俺の物(奴隷)を勝手に使用しておいてスルーか?」
「すみませんでした!ですからお戻り下さい。」
「だが、断る。『言ってやったぞ!』」
生前気が弱くて一度も言ったことの無いセリフだ。
いきなり小隊長が「何故ですか?」と迫ってきた!
『男に近寄られたくないわぁ~!』と思い避けつつ
「いや、何故か王国や騎士の考え方にムカついた!だから、家出する!!別に王位剥奪されても気にならないし\( ̄0 ̄)/」
と相手が王国騎士(身内みたいな者)だったので言いたいことが言えたようだ。
そして、『言いたい事が言えるって気持ちが良いな♪』とアルは初めての快感を味わっていた。




