パーティーとデート
そして昼下がり、パーティーするためにやって来たここは、隣国ミガールの田舎町カミラーデの食堂兼酒場である。
当然の如くアルと眷族達は捜索されている状態なため王国内では落ち着いてパーティーなんて出来ないからだ。
皆で久々の団欒を楽しんでいると、気になる話があちらこちらから聞こえてくる。
その話を纏めると…………
横になっていたアルが目を離した隙に消えたため、オリビア達が拐ったのではないかと考えられており、同時期に消えたコナツも道中の危険なモンスターを倒すため仲間に加わっているのではないか?という事。
又、アルを保護した者には報酬が出るという事だった。
アルは自ら転移したので、それらは見当違いの憶測ではあったが、アルがオリビア達といるという事だけは当たっていた。
幸いにも、そのアルが他国でオリビア達に奉仕されながらパーティーをしているとは思わないらしく、オリビア達に甘えている子供(実際はオリビア達が甘えてきている)という風にしか映ってなく警戒されてはなかった。
パーティーを十分に楽しんだ五人はこの日は宿で休む事にし、翌日はカミラーデを観光する事になった。
この時、アルと眷族達其々の意識と思惑は分かれていた。
アルは素直に王都では見られない田舎町を観光気分で楽しみ、オリビア達はデート気分でアル様争奪戦を水面下で行っている。
そのため、
アルは『これは今後はさらに平等に扱わないとならないぞ』と考えていた。
ようやく観光という名のデートが終わり帰宅するという時、モンスターの襲撃が起きようとしていた!
アルは勿論、目立ちたくないので、逃げるつもりで居る。
だが……、
オリビアが「いよいよ討伐が出来ますね!」
『いや、モンスター多いんだけど!?』
フォルンは「最近運動不足でしたので運動しましょう!」
『夜の運動会なら考慮しますが?』
カナリアは「沢山食べられて眷族を増やしましょう!」
『痛いのはイヤだ~!俺を魔王にでもする気かぁ~!?』
そこで「コナツはアルを護ってくれるよね?」と泣き落としを試みたが………、
「アルベルト様ならこの位のモンスターは問題有りません。
過保護は護る事にならず、アルベルト様によくありません!」と言い切った。
アルは『情けは人のためならずの様な事言わないで!』とガックリ心で叫んでいた。
眷族達の言葉を纏めると、多少の事なら立ち向かうのがアル様の為だと言う事であった。




