表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/18

覚悟

「もう大丈夫ですシスター」

「まだ、ダメです。治療が完璧に済むまで、絶対にこの部屋から出しませんから」

 教団の日本支部の個別治療室に八神とシスター二人きりでいた。八神は体中包帯で巻かれて寝かされており、その八神に向かってシスターが治癒術をかけていた。

 八神はあの夜、化け犬との対決で傷を負った。あの後すぐさま教団の事後処理係が助けてくれたのだが、いかんせん無様にやられすぎオマケに二日間寝っぱなしだったらしい。その上、目覚めてから数時間経っているが、以前としてシスターが治癒術をかけている。聞くと八神自身が寝ている間も日本支部の治癒術を使える人間と交代しながら術をかけ続けてくれていたらしい。

 おかげで、八神自身の体は十分回復していたのだが、シスターはまだ納得がいっていないらしい。

「それにしても、レイル=カーミラと戦ったというのに神父もアナタも無傷だというのはすごいですね」

「あれは戦った内に入りません。神父の攻撃をヒラヒラと避け続け、しばらく時間が経ったら『我が道よ開け』の一言で結界を破って逃げ出したんですよ。完全に遊ばれただけです」

 八神が見たことのあるシスターの表情としては珍しく悔しさが滲んでいた。どうやら、戦いにもならなかったことが屈辱だったらしい。

「まあまあ、僕に至っては敵は取り逃がすは、自分自身は大怪我だは、オマケに一般人に目撃されて都市伝説になっちゃうは、悪いことずくめですよ」

 自嘲気味に言う。これほど派手に失態を犯したのだ、恐らく今回の任務から外されて謹慎であろう。

「まあ、命あっただけ良しとしたら?」

「珍しいですね、ハンターやってる人でそんな考え方してるの」

「まぁ、あの神父のパートナーしてる時点で察してほしいわ」

 顔を見合わせて互いに笑う。

「もう本当に大丈夫ですよ、シスター。アナタはレイル=カーミラに対する対策とそのための力を溜めておいてください。どうせ俺は今回の任務から外されるでしょうから」

「そんな事ないでしょ!? 確かに色々とまずい事にはなってるみたいだけど、アレはひとえにあの神父のせいでしょ」

「まぁ、あの化け犬を倒せていたのならそうも思えたんでしょうけど。いいことなしの失敗だし、誰かが責任取らなきゃいけないでしょ」

 それが組織だと言わんばかりに言い切る。けれども、そこへ横槍が入った。

「残念だが、任務続行だ八神クン。キミの失態は全ての片がついた後に私が引き受けるよ。というより、この国のハンターはキミ以外にロクなのがいなさそうだ」

 治療室に突然神父が入ってくる。よく見ると軽く汗をかいていた。

「何をなさっていたんですか、神父」

 シスターが聞くと神父が泣きつくように愚痴を言い出す。

「一応だ。八神クンの変わりになるようなハンターがいないかなと思って、この国のハンターを招集してもらって組手をしてみたんだが弱いこと弱いこと。誰も私に一矢報いる事無く終ってしまったよ」

 残念だと言いながら病室の椅子に腰掛ける。

「まぁ、この国のハンターが本部と比べるて劣っているのは認めますが、僕自身もそれほど腕は立ちませんよ?」

「いやいや、キミはまだ出来る方だと思っているよ。なんせキミは目付きが違う。その次にモンスターと戦い重傷を負っても生きて帰ってきた。そう、それだけで十分さ」

 何の説明にもなっていない神父の言葉を聞く。

「だから、さっさと傷を直せ八神クン。そして、今言った私の言葉が信じられないのであれば組手でもしようじゃないか。きっとキミは私に一太刀浴びせることが出来るよ」

 神父は笑っている。相変わらずわけがわからない。

「ということらしいので、治療続行ね」

 どうやら、八神は逃げることはできないようだった。






 次の日、ようやくシスターの治療から開放され教団の訓練室に八神は来ていた。

 考えるとまるまる三日間ベッドの上にいたわけである。少しでも体を動かさなければ今夜からまた始まる任務に支障きたしかねない。軽い準備運動をして訓練用の刃のついていない訓練刀を握る。

「ふぅぅー」

 呼吸を整えて、気持ちを落ち着かせていく。そして、今までに何千何万と練習した基本の型をもう一度学ぶように行った。型には実践で流用できる数々の技が詰まっているこれがなめらかに行えるということは実践でも動けるということである。

 ひと通り型の練習を行ったあと、扉を見ると神父が立っていた。

「いいんじゃないか、体は訛ってはなさそうじゃないか」

「いえいえ、思ったほどではないですけどそれでも多少は鈍ってますよ」

 八神が苦笑しながら答えると神父は中に入っておもむろに訓練用の剣を二本掴んだ。

「昨日の言葉を証明しよう。どっからでもかかって来なさい。ただし、銃と体術は無しでな」

「剣技のみですか?」

「ああ、私の場合蹴りを使うと洒落にならんからな。こう見えてもいつも気を使っているのだよ、もし誰かの足の指でも踏んで骨折させると二度とその人の骨折は治らんからな」

 神父が二刀を構える。だが、構えはデタラメに見えた。 

 右腕はだらりとぶら下げ、左腕の方は肩に担いでいる。

「もう仕掛けてもいいんですか?」

 八神も剣を正眼に構えながら言う。

「当然」

 そう言った神父の方が突進してきた。

 だが八神は動ぜず、まず神父の太刀筋を見ようとした。

 まず始めの一撃は担いだ剣を力任せに地面へと叩きつける。それを八神は受けることなく左手の方向へと避ける。そのまま無防備な脇腹へ一撃を与えそうそうに戦いを終わらせようとするが、そうは簡単にはいかない。

 神父はそのまま体を捻り、下ろしていた右腕を体に巻き付けるようにして振りぬく。その一連の動作はまるで一撃目が避けられるのを理解していての行動のようだった。予想外に速いスピードで神父が放った二擊目を八神は自身の体に当たる寸前で止める。そして、そのまま一旦後ろに飛んで距離を取った。

「良い反応だな、八神クン。初見でアレを止めたのはフランスにいた妖精の騎士様ぐらいだったよ」

 どうやら、向こうは武器が訓練用というだけで本気でやるらしい。

 願ってもいない事態である。本来は八神は銃と銀刀を組み合わせて戦うため、剣術のみの戦いは得意な方ではないのだが、本場のハンター相手に自分の力を図る願ってもいない機会である。それになにより、向こうが本気なのだから、自身も本気で行かなければならない。

 病み上がりだとか、本来の戦闘スタイルと違うだとか言い訳はいくらでもできるがそんなことを戦闘中に考えている事自体が馬鹿らしい。

 敵は自身が病んでいたら止まるのか? 敵は丸腰の状態で出会ったからと見逃してくれるのか?

 否、そんな甘い世界に身を置いた覚えはない。

 やれることを全力で自らの信念に基づいて行う、それこそが八神の戦場での方針であり生き延びるための考えだった。 

「今度はこっちから行きますよ!」

 今度は八神が飛び込む、構えは突き。最もリーチと殺傷能力に優れた一撃を正確に神父の正中線、体の中心に目掛けて放つ。端から見れば見とれるほど合理的でスピードの乗った良い突きだった。けれども、その剣先に迷いがなさすぎてあまりにも直線過ぎた。

「甘い!」

 八神が放った突きを神父は体を捻って避けるのでは無く、二つの刀を交差させちょうどその交差している点で八神の突きを受け止めた。

「なっ!?」

 八神が動揺する。当然である。そんな馬鹿な止め方誰もしないのだから。さらに、動揺は体に張り巡らせていた気を一瞬散らしてしまう。

 そんな気が抜けた一瞬を神父が見逃すはずは無く、交差させた剣で強引に八神を吹き飛ばした。

 部屋の壁際まで後ろに吹き飛んだ八神はすぐさま前を見る。すると眼前に両腕を広げた神父が迫っていた。

「チャーンス!」 

 そう言って神父は腕を交差させるようにして八神を斬りつけようとする。

 八神の後ろは壁逃げ道は無い。ゆえに神父の攻撃は受け止めるしかない。

 だが、八神の行動は違った。逆に前へ転がるようにして飛び出した。

 八神にとっては一か八かの行動だったが、神父が一瞬戸惑ったせいで上手くいく。

 その結果、八神と神父は刀も振れないような近距離状態でお見合い状態になった。

 いや、刀が振れないと考えていたのは神父だけだった。

 八神は素早く右手で剣を逆手に持ちかえ体をのけぞらせるようにして、下から上へ長刀をまるで短刀のように振るった。

 思っても見なかった距離からの攻撃で神父の行動が若干遅れる。そして、振った剣は神父の喉をかすっていった。

「ふふふ、素晴らしいなキミは。見事一太刀浴びせられたな」

 笑いながらかすった喉に手をあて八神に向かって話しかける。

「まぁ、何だ。とりあえずは今夜からまたよろしくな八神クン」

 そう言って神父が手を差し出す。

 八神もなんだかあっけに取られながら、とりあえず右手を差し出した。

「ふふふ、捕まえた」 

 ちょうど右手どうしが握り合ったその瞬間神父の目がいたずらに光った。

「さっきの仕返しだ。うりうり」

 握手で全握力を神父が込める。

「ちょ、痛いです。神父、ちょっと、大人気ないですよ。痛いですって、や、やめて、アッー!」

 


 八神の悲鳴が訓練室に響いた瞬間だった。





「そんなに拗るなよ八神クン。お詫びに昼飯奢ってやるからさ」

「拗ねてませんよ! ただ呆れているだけです」

「じゃあ、別に飯は奢らなくてもいいか?」

「それとこれとは話が別です。ありがたく奢られます」

 先ほどの馴れ合いで端から見れば年の離れた友人のように八神とスミス神父は振舞っていた。一勝負終えた二人はとりあえず訓練室を出て、昼食を取りに行っていた。

「神父、出来れば僕は教団の食堂では無く、外に食べに行きたいのですが」

「ああ、構わんよ。おおそうだ、行列の出来るラーメン屋へ行ってみよう。日本の食事はどれもうまいからな、日本の麺類も確認しておかないとな」

「その話私も乗りました」

 ワクワクしながら今日の昼飯について語っている神父に背後から突然声がかけられる。うまい飯のニオイを嗅ぎつけたのか、シスターがさも当然のように現れる。

「当然ながら私にも奢ってくれますよね神父」

 神父が厄介な奴に絡まれたという顔をする。

「ああ、いいかいテレサ。キミは私と同じ教団本部のハンターだ。立場は同格、給料も同じというわけだ。それに普通はだな、上の者が下の者に奢ってやるのが普通だろ?」

「アナタは私よりも年上です。あと、男です。これ以上奢られる理由がありますか? 英国紳士」

「都合の良い時だけ、年齢と紳士という言葉を使うなキミは。前は老害って言ってたくせに」

 神父はシスターを避難するがどうやら無駄だ。神父も諦め、三人でそのまま教団を出て近くのラーメン屋に向かった。流石に行列が出来るほどのラーメン屋の前で一時間も並ぶつもりは無かったので、味は確かな知る人ぞ知る店へと行った。

「いっただーきまーす」

 待つこと数分で出てくる麺。店内に客は殆どおらず、すぐさまラーメンは出てきた。

「あっ、おいしい」

「ほとんだ、うまいじゃないか、近くにいい店があるのを知っているならさっさと教えてくれてもいいじゃないか八神クン」

 一口食べるとシスターと神父ともども賞賛の声を上げた。

「ただ、お昼時にこんなに客が少なくて大丈夫なのか?」

「べつに大丈夫らしいですよ。何か近所の行列の出来るラーメン屋のスープ実はこの店の店長が作ってるらしくてそれなりのお金もらってるらしいし、この店基本的に出前がメインらしいですし」

 八神が何時行っても客の少ないこのラーメン屋の行く先をあんじて一度店長に聞いたときの答えをそのまま神父に伝えた。

「変な経営の仕方だな」

「店長曰く、『大勢の人は苦手』らしいです」

「……商売人として残念だな」

 たわいの無いこと言いながら、箸をすすめる。神父は豪快に麺をすすりながら食べ、シスターはお上品にわざわざ教団から持参したマイフォークとレンゲを上手く使い音を立てずにラーメンを食べていた。

「ところで、八神クン。有栖川司教が、というより何故教団が今回今まで放っておいたレイル=カーミラに対して討伐命令を出したのか考えたことはあるかい?」

「何ですか藪から棒に」

 突然、しかもいくら客がいないからといってこんな講習の面前でいきなり今回の任務の目的について聞かれて八神は慌てる。それと同時にシスターも驚いた顔で口を挟んでくる。

「神父、その話は」

 しかし神父はシスタ―を無視した。

「いいから答えてご覧よ。と言うよりだ。キミがこれから教団の人間として生きていくならどうしても考えなければいけない話だ」

「――極東の地で突然現れた吸血鬼の姫君が何かことを起こす前に対処するためでは?」

「ブッブ、大外れだと思うよ。まあ、建前としては十分だが。八神クンももう夢見る少女じゃないんだからもっと黒く汚く考えた方がいいね」

 馬鹿にしたような目で八神を見ながら神父が答える。

「では、神父はどう思っているんですか?」

「うん? まあ、ただの勘だが。教団はこの日本で吸血鬼に暴れて貰いたいんじゃないかな? もっと直接的に言うと、レイル=カーミラの死を引き金に日本で吸血鬼とハンターの戦争を行いたいと考えている」

 最初に勘だと前置きした割にはハッキリと言い切った。

「そんなことしてどうするんですか? 何かメリットでも」

「メリットは恐らく、日本政府と教団とのつながりを太くしたいというのと、日本の金持ち連中にも教団のスポンサーになってもらいたいと考えてるんじゃないのかな。化物の存在は極力秘密にするだろうが一部の権力者にはあえて積極的に化物の存在を伝えスポンサーを募る。政府とも吸血鬼の活動が活発になれば協力しろと教団からも強く言えるし、一度密な関係が出来たならばその後も上手くやっていくことも難しくないだろう。化物の相手が出来るのは教団だけだと売り込んでな」

 神父の口から出たのは恐ろしく俗物的な答えだった。

「そんなことにはならないでしょ! 血の円卓同盟の時は逆に戦争になったから、政府と教団のつながりに亀裂が入りかけたのに」

「この日本だと恐らくそういう事にはならんさ。キミが寝ている間色々と書類関係や日本支部の連中を観察していたが、この国と教団のつながりは無いに等しい。恐らく政府は我々が行なっている戦争の引き金になりかねない行為を把握出来ていない。そして、実際にハンターと吸血鬼達の戦争が始まったとき政府の連中はモンスターと戦ってくれている人間である教団を支援する。原因が実は我々教団だと知らないままにな」

 たんたんとそれが当たり前のことのように神父が喋る。

 それに対して八神は真剣な表情で神父をにらみつけながら質問した。

「神父はそれを知っていながら、この任務を受けていたんですか?」

「まぁな。教団がこのような手を使うのは初めてではないし、と言うより昔からいろんな組織が利用する手だな。争いごとの黒幕が救世主を気取るなんてことはな」

「その結果、無意味な人達の犠牲が出るかも知れないんですよ!」

「そうだな、恐らく出るだろうな犠牲者が。だがね八神クン、私は教団に所属しているハンターなんだよ。私が右足に聖痕を刻むときに祈った『化物を殺したい』という願いを叶えさせてくれるのは教団なんだ」

「……」

 八神は絶句した。人外に家族を殺され孤児になった自分を拾ってくれた教団がただの災厄を振りまく汚らしいものに見えた。

「まぁ、狂ってるのは自覚してる。だがね、止まれないんだよ八神クン。もはや、中毒みたいなものだ。だから、願いというものは恐ろしい。ある種の呪いだからね。だからキミに聞いておこう、キミは何を望み教団へ、ハンターへなったんだい?」

 八神は一瞬考えそして自らの信念を神父に言う。

「僕は、自分のように家族を化物に殺されるようなことがないように、『人を守るため』にハンターになろうした」

「ククク、いいね八神クン。青臭い願いだからこそ実に清々しい。だが、キミの願いは教団と相反する時が来るぞ。まぁ、今回のレイル=カーミラに関する件は全部私の憶測でモノを言ったが、いつか遠くない未来に教団か自分の信念かどちらか選ばされるよ。その時は迷うなよ、八神クン。もし、私がキミの信念からはずれたらキミが私を殺すんだよ。私は化物に殺されてやる気はないが、キミのような人間には殺されても文句は言わないよ」

 神父の苛烈なる言葉に八神は黙りこむ。

 そう、今回の任務は始めから終わった後の事が気になってしょうが無かった。考えれば簡単にたどり着く答え、でもそれを無意識に考えないようにしていた。

 何を信じたらいいのか分からなくなるから。

「八神くん、あんまり真に受ける必要は無いですよ。全てこの性悪神父の妄想といい年してニヒルな態度がかっこいいと思ってる痛い精神面が出てるだけですから」

 シスターがラーメンを食べながら慰めるが、あまり耳に入って来なかった。

 ただ、八神は神父に一つだけ尋ねてみたかった。

「神父は化物を殺すことしか頭に無いのかなと思ってました」

「うーん、キミが普段私のことをどう考えているかよくわかる質問だがそこはまあ置いておこう。なあ八神クン、キミは遊んでいたり何かに夢中になっているときにこの地球のどこかで餓死で死んでいく子供がいるんだ、なんて考えたりしないだろう。そういう事を考えるのは、実際に現場へ行った時やそういう映像を見た時だけだろう。私も一緒さ、化物を見なければ、会わなければ、私としてはキミのような若者を導く先人でありたいと思っているよ」

 なるほど、この神父は良い人らしい。それ故にたちが悪い。

 

 

 八神自身の信念に従うのであれば、今回の任務は何がなんでも失敗させなければならない。だが、教団のハンターとして生きるのであればレイル=カーミラを殺しその後に起きる戦争へ身を投じなければいけないであろう。

 悩むべき分かれ道を神父から出された八神は、とりあえず答えを保留にした。

「では食事も済んだし、そろそろ戻ろうか八神クン。今夜からの事で打ち合わせもあるしな」

「……そうですね」

 近いうちに答えを出さなければいけないであろう。もしかしたら神父とも敵対することになる。

 だが、どうやら神父は八神がどのような答えを選んでいても、自分を任務から外すつもりはなさそうであった。

「覚悟はしておきますよ」

 小さく呟くように言葉を吐く。後悔しない決断を出すための気合を入れるために。


次はモンスターサイドの話だと思います

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ