契
瓶に項垂れる慈しみ。
茎をつまみ向かせるも、
だらり続ける虚ろな視線。
仰向かせようにも、
萎びる茎までひねくれる。
つまみ上げ、
ちぎりたもうこのひねくれを。
えらく図太いひしゃげる茎ね。
私の甘さで、屈折させて不格好。
私が摘み、供花たこれ。
ちぎりた私が生かす筋。
いま、断ち切りますからね。
生かすも殺すも、私の指。
見捨てる事など致しません。
爪は研ぎ澄ましてありますゆえ。
見放す事などありません。
萎び息絶えるまで、
こちらに向けて差し上げますから。