表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩集

作者: 小山智弘

『狼少年の夢』




僕は漢字が書けるんだ


誰よりもお前よりも


僕は数学ができるんだ


誰よりもお前よりも


僕は英語ができるんだ


誰よりもお前よりも




僕には知識があるんだ


僕には夢があるんだ


僕には力があるんだ




僕には愛がないんだ











『寝顔』




その閉じた目は


いったい何を見てきたんだい


山の中転げ回る君は


帽子をかぶって


山を駆け抜ける君は


蝶を戯れて


草原の中で


僕の知らない遊びを


その閉じた目が


いつか開くときがあるのなら


僕もいっしょに







『実験室の花』




実験室の花は今日も気づかない


無邪気に今日も笑っている


まるで自分を野に咲く花だと思っているように


実験室の中の実験室の花を見て


実験室の中の花は臆病だと笑っている


自分が実験室の花だと気づかずに







『愚か』




2010年の僕は愚かだった


今あるしあわせにまったく気づいていない


いつも後ろばかり見ている


そして今あるしあわせに終わってから気づいてきっと後悔するんだ


僕は去年に戻りたい




2011年の僕は愚かだった


今あるしあわせにまったく気づいていない


いつも後ろばかり見ている


そして今あるしあわせに終わってから気づいてきっと後悔するんだ


僕は去年に戻りたい




2012年の僕は愚かだった


今あるしあわせにまったく気づいていない


いつも後ろばかり見ている


そして今あるしあわせに終わってから気づいてきっと後悔するんだ


僕は去年に戻りたい




2013年の僕は愚かだった




『僕を見て』




ここは平和だ


みんな何も困らない


でもぼくは平和じゃない


だからさ


そんなに遠くじゃなくてさ


こっちをみて




『じから』




字から書けない




時から頑張る




児から仕方ない




寺でも仕方ない





地から腐ってる




辞からできない




痔から直さないといけない




次から心を入れ替える




路から迷っている







『時間』





僕の時間は15歳、


僕の時間は15分の1


君の時間は7歳


君の時間は7分の1


時ってどんどん短くなっていくんだ


君とってはとっても長い時間でも


僕にとっては一瞬なんだ




わかんない


だったらいいよ







『果実』





君が愛をくれました


一つは赤くてりんりんとしていて


一つは青くてりんりんとしていて


どちらもとてもきれいでした。


でもどちらにえらばないといけませんでした


どちらにしたらいいでしょう


どちらをえらんでも




どちらをえらんでも君がいました。





『今は腐ったトマト色』



今は腐ったトマト色

いつかは動いていたのだろうか

いつかは輝いていたのだろうか

それはもう過去の話

今は腐ったトマト色


あれはきっと誰かの憧れだった

あれはきっと誰かの夢だった

それはもう過去の話

今は腐ったトマト色


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ