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第5話 兄弟達との戦闘



俺は最初に生まれた場所へ向かう。


場所はどこに向かっていけば良いかなんとなく分かる。


人間の時はあまり気にもしなかった水流の向きや岩の並び。


その一つ一つに特徴が有り、自分の中に今まで通った場所の地図を形成しているのだ。


元の居た場所に無事に着くことができた。


まだ生まれていないやつもいるにいるが、その大半はすでに孵化をしたようだった。


【インフェリアタッドポールの卵 レベルー】

カエル系統の最低級の進化形から、もしくは上位種の中の繁殖に特化した者から生まれてくる、カエル系最低級魔物の幼体の卵。その殻には微量の毒が含まれていて、少量ならば問題ないが、大量に摂取すると命の危険もあり得る。


どうやらレベルの表記が自分以外でも見れるようになっているらしい。


ステータスはまだのようだが。


卵にはレベルがついていない。


経験値の対象では無いかもしれないな。


試しに一匹喰らってみる。


うん経験値が入った感覚は無い。


動けない卵を倒したところでレベル上げはできないらしい。


しかし、生まれた幼体はどこに行ったか分からないし、これから生まれるやつも全部を監視できるわけでも無いな。


やれるとしたらこの卵を食うことだな。


兄弟だとかはすでに大分割り切れた。


こいつらの見た目はしょせんオタマジャクシだからな。


こいつらを食うことでレベルを上げることはできないが、『毒耐性』のレベルを上げることができると思われる。


なんせ殻に毒があるようだし。


『毒耐性』のレベルを上げておくことは兄弟達で争う上では非常に重要になってくるだろう。


『鑑定』スキルはどうかは知らないが、基本俺のスキル構成と兄弟達のスキル構成は一致していると思われる。


俺の現在の主な攻撃手段は、『体当たり』『噛み付く』『毒攻撃』である。


そう『毒攻撃』だ。


つまり『毒耐性』スキルのレベルを上げておくことで、兄弟間の戦いで有利に働く可能性が非常に高い。


というわけでいただきます。


むしゃむしゃ。


なんかこの世界に来てから食べてるの兄弟だけってやばいなー。


これも俺が強くなれたらだな。


卵を十個ほど食ったところでレベルアップ音声が聞こえる。


【『毒耐性』のレベルが5になりました】


よしっ。狙い通りだな。


でも食べ過ぎは良くないよな。


『鑑定』の説明でも大量摂取は危険ってかいてあるし。


いやでも俺は『毒耐性』スキル持ってるし良いのかな?なんて考えていると横から黒い物体が体当たりをしてきた。


いや、なんかデジャブだなっ!


今回は前と違い常に周囲にも気を配りながら食事していたので、余裕を持って躱すことができた。


常に周りを気にしなきゃいけないのはワールド系のゲームならよくやることだった。だから二度目は効かないんだよ!


【リトルインフェリアタッドポール :♀ :レベル1】


レベル1か。


こいつも周りに食べるものが無くて戻ってきたタイプかな。


一応前よりこっちはレベルが上がってるんだ。


今回も余裕をもって勝ちたいのは同じだ。


卵のおかげで『毒耐性』のレベルを上げれたので今度は『毒攻撃』のレベルを上げたい。


相手が体当たりしてくるのを、今回はあえて正面から『体当たり』スキルを行使して弾き飛ばす。


体格も♂と♀の差なのかこちらの方が大きく、レベルもこちらの方が上なのでパワー負けはまず無い。


あとスキルはスキルを使うと意識しながら使用するとより効果が高まる気がする。


そんなことで俺は弾き飛ばされたことで少しフラフラしている兄弟に属性ボーナスが入る『噛み付く』に『毒攻撃』を乗せて攻撃してみる。


【リトルインフェリアタッドポール(毒):♀:レベル1】


おっ!一発で毒を入れることに成功したみたいだ。


継続ダメージを与えるみたいだし、隙を見て適度にいなして、適度に攻撃しながら今回も無事に倒す。


【リトルインフェリアタッドポール:♂のレベルが上がりました】


【スキル『早熟』が適用されます】


【種族レベルが7になりました】


【『毒耐性』のレベルが6になりました】


【『噛み付き』のレベルが5になりました】


【『体当たり』のレベル4がになりました】


【『毒攻撃』のレベルが4になりました】


【ステータス】

種族:リトルインフェリアタッドポール

性別:♂

HP:11/11(+2)

MP:8/8(+2)

SP:4/9(+2)


レベル:7(+2)

ATK:7(+2)

DEF:7(+2)

INT:16(+2)

MND:7(+2)

SPE:9(+2)


スキル:

『鑑定 :レベル7』

『毒耐性:レベル6(+2)』

『噛み付き:レベル5(+2)』

『体当たり:レベル4(+1)』

『毒攻撃:レベル4(+1)』

『早熟 :レベルー』

『水棲 :レベルー』


よし今回も『早熟』発動で、レベルもアップしたな。


『鑑定』のレベルの上がり方からも想像していたが、やっぱりレベルが上がるほど必要な経験値も多くなる感じなんだな。


今回は無事に完封することができて良かった。


しかし、『体当たり』や『毒攻撃』を行う時体力が明らかに減ったのが分かった。


アクティブ系のスキルを使う時はスタミナを使うのかもしれない。


今後スキルが増えていくことも考えて、スタミナの管理も今後重要になってくるかもしれない。


だがまあ、順調にスキルのレベルも上げれたしとりあえずは良かったな。


『鑑定』は上がらねぇか。


一気見はしてないけど、ちょこちょこやってたと思うんだけどな。これからも頑張るか。


ステータスを少し確認した後、水底に横たわった死骸を食べようとゆっくりと降下する。


割り切ったとはいえ、殺したのに食わないのはさすがに申し訳ない。


と思うと背後から噛み付かれた。


うおっ、痛い痛い!必死に身を捩って抜け出す。


慌てて後ろを振り返ると、そこには・・・。


【リトルインフェリアタッドポール :♂:レベル5】


くそっ、もう一匹いたのか。


こいつ賢いぞ。


俺が戦闘を終えてある程度油断している所を背後から襲いかかってきた。


レベル的にも既に戦闘を経験しているタイプだ。


やるじゃねぇかよ。


ゲーマーは些細なことでキレやすいんだ。


今度から覚えておけよ?お前に今度はないがな。


俺はこんなことをやってくれたやつに体当たりをぶちかましに行く。


相手はギリギリまで引き付けて、身をねじって避けた。


するとそこには見にくいが岩があった。


ヤバっ!・・・なんてね。


スキルの『体当たり』を使っていれば途中で止まれないので危なかったけど、スタミナを温存したかったから今回のは普通の体当たりだ。


それになんか誘いぽかったし・・・。


くるっと体を反転させて、今度こそ『体当たり』を行う。


ギリギリまで引き付けていたせいで無理な体勢になってしまっていたそいつは簡単に吹っ飛んだ。


そこからも何度か仕掛けようとするも、俺はその出鼻をことごとく挫く。


怒ったゲーマーっていうのはな、ただ怒りに任せるんじゃなくて、相手を冷静にメタメタに潰すのが常なんだぜ。


兄弟達と3回目の戦い。


こいつが今までで1番手強かった。


俺を奇襲をかけたり、わざと怒らせることをして誘ったりとにかく頭が良かった。


背後からの強襲は今後の戒めにしよう。


こいつが教えてくれたことだ。


致命的な失敗をしないように戦いの中からも少しづつ学んでいかなければならないな・・・。






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