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第13話 外からの脅威



圧倒的な眠気が例の如く襲いかかってきた。


いつもと違う所は、それが突然来たということぐらいか。


心の準備ができていないので以前よりも慌ててしまったが、それでも何とかしびれ草の茂みに身を隠して眠る。


むむっ。


ぱっちり目が覚めると、もう恒例のように自身のステータスを確認する。


ゲームにおいても自身のステータスをこまめにチェックすることはやっていたからな。


その癖がこの世界に来ても染み付いてしまっているな。


うわー、これはまたすごいことになってるな。


自分と同格かそれ以上の奴らを五匹同時に倒した経験値は計り知れなく、レベルなんかも大幅にアップしている。


これは一個ずつ確実にチェックしていこう。


そうか、進化先がひとつしかない場合はその進化先に強制的に進化させられる仕組みなんだな。


リトルが取れて少し体が大きくなった気がする。


それになんと言っても変わった部分は短い手とそこそこの長さの足が生えた点だろうな。


順調にカエルへの過程を進んでいる気がする。


『陸棲(微)』で短時間のみ陸での活動ができるとのことなので、ちょっと興味はあるがしびれ草の中から出ることと天秤にかけるとまだまだ怖いな。


そして俺にとっての大問題は成長したことで、『早熟』が『早熟(微)』になってしまったことだ。


効果は予想通り『早熟』の劣化版。


幼体だけのスキルっぽかったし、しょうが無くはあるんだけどね。


カエルはこの場所には不適応っていう講釈をたれていたのに、その自分がすぐにカエルになっていちゃ世話無い。


しかし進化先が現れる条件なんかも今のところよくわかってないしな。


進化先が存在しない場合は勝手に成長されていってしまうようなので、今後レベル上げを控えるって言う点もありだな。


ステータスを見るとついに3桁の大台に乗っている。


こうしてみると一番最初の頃のステータスと比べて自分でもかなり強くなったことが分かるなー。


今回『鑑定』のレベルが上がり自分以外でも身体ステータスが見れるようになった。


それをみて今まで以上に自分の実力と相手の実力をみて戦うか戦わないかの選択が出来るな。


チキンなんて言わないでくれよ?こっちは命が掛かっているんだからな。


さてさて。


それでは他のスキルの解説も一気にやっておくか。


『猛毒耐性』はその名の通りで、単純に『毒耐性』の強化バージョンだ。


そして次に『体術』に関してだが、これはほんとに当たりスキルだ。


体を使った攻撃に対して補正をする。というもの。


そしてなんと『体術』はレベル1とレベル3で「武技」という必殺技の様な物を習得することが出来た。


なになに?「ぶちかまし」と「斧刃脚」かぁ~。


「ぶちかまし」が『体当たり』の強化版のような物で、吹っ飛ばし量とひるませる確率が上昇した技だった。


「斧刃脚」は脚技で、発動させると脚を振り払って敵を刈り取るといったものだった。


これは大きなモーションを行う分ダメージも多く稼げるようで、決め技がひとつ増えた感じかな。


『体術』自体はパッシブスキルだけれども、これら二つの「武技」はアクティブスキルのようなもので、意識して発動することでモーションのアシストを受けられた。


まさか『体当たり』のような弱そうなスキルががここまでのものに進化するとは・・・。


どのスキルもこのように化ける可能性があるのかな。


スキルの所持数にこのまま制限が無いようならばどのスキルも平等に育てていきたいな。


さあどんどん行こうか。


『毒生成』なのだがなんとレベル5にして「微毒」よりも強力な「毒」を作り出せるようになったのだ。


「微毒」が効果が弱すぎただけで、「毒」が『毒生成』で出来るようになるだけで大分でかい。


あの兄弟五人を倒すことが出来たのも『毒生成』のおかげと言っても過言では無いだろう。


『毒生成』は状態異常の入りが良いので、これもうれしい強化だな。


そして最後の進化したスキルである『危険予知』についでだが・・・。


効果的には事前に自分に迫っている危機を感じ取れることがある、みたいなことが書いてあるのだが、なんだかなあ~。


正直『危険察知』の時点ではあまり活躍した覚えが無いスキルである。


パッシブスキルではあるので、期待しないで少しずつでもレベルが上がっていけば良いくらいに思っておくか。


そして、なんと言っても俺の大注目の新スキルが『毒魔法』だ。


そう、魔法だ!!


やっぱりあると思ってたんだよなー、魔法。


これだけファンタジックな世界ならあってもおかしく無いと思っていたが、やっぱりあるとわかると興奮するな。


あっ、ちなみに効果はこんな感じ。


『毒魔法』

・・・毒属性を司る魔法。毒を操り、周囲に害をなす。


レベル1:ポイズンボール


魔法類も『毒生成』と同様にMPを使用するみたいだ。


にしても説明の仕方がひどいな。


まあ、毒に良いイメージなんて思いつかないし、実際の扱いはこんな物か。


このスキルもレベルが上がるほどに使える技が増える仕様なんだな。


レベル1で習得することが出来るポイズンボールは、毒の弾を作り出し射出する魔法のようだ。


毒が周囲にあればそれを利用して使用することも出来るって書いてあるけど、そんなの周りにねーよ!ってひとりで突っ込んで、そういえば『毒生成』で作れるじゃんて気付いた。


これにより今まで敵のすぐ近くまで接近してから散布するか、近づいてきた敵に牽制するぐらいしか使えて無かった『毒生成』が、遠くで生成からの『毒魔法』でその毒を用いて攻撃と言うことが出来るようになった。


これで一段と毒の攻撃が強力かつ多彩になった。


名前にポイズンを冠しているだけあって毒方面のスキルがかなり充実しているんじゃ無いか?


どんなゲームでも状態異常は非常に強力なファクターだ。


状態異常のおかげで格上に勝てると言うことも珍しくは無い。


これからも積極的に活用していきたいところだ。


よろしくお願いします!毒様!


よーし、進化したてのほやほやで腹が減ったな。


進化する前に倒したあいつらをありがたくいただくとするかな。


どっちにあったけなーと、周囲を見渡していたその時、俺の背筋がぞわぞわと粟立つ。


今はオタマジャクシだから分からないけど、人間だったときならば確実に全身に鳥肌が立つような悪寒である。


慌てて周囲の気配を探り、何か大きな存在がこちらへとゆっくり迫ってくるのが感じ取れた。


周囲に潜もうにも俺の体色はわりかし目立つ。


このレベルのやつ相手に万が一でも見つかったらなんて考えただけでも恐ろしい。


俺はしびれ草のリスクも承知で、地面を新しく生えたばかりの手足で掘り起こしその中に身を潜ませる。


丁寧に体の上に土をかけ直したうえでだ。


呼吸の泡が漏れることすら怖くて、息を止めるくらいの気持ちで、様子をうかがう。


するとそこに大きなナマズがやってきた。


からだにぴしぴしと当たるしびれ草は一切気にもとめずに優雅そうに泳いでいる。


【ステータス】

種族:エレキキャットフィッシュ

性別:♂

HP:4900/4900

MP:2700/2700

SP:3850/3850


レベル:89

ATK:2200

DEF:3950

INT:4400

MND:1250

SPE:2300


そいつは俺の目の前で停まると、俺の倒した兄弟達を一飲みしていくと俺には気付かずにそのまま通り過ぎていったしまったのだった。


【『早熟(微)』が適用されました】


【スキル『隠密』を入手しました】


【スキル『危険予知』のレベルが2になりました】








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