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8月物語  作者: 右京
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タクシーの日

今日は、「タクシーの日」。

車内に響くハザードをたいてるカチカチ音がさっぱり気に


ならない程、親子3人は、その女の姿を固唾を飲んで見守っ


ていた。連れは無いらしく屋店で広げていた備品を詰め込


んだと思われる大きなトランクひとつ傍らに陣取っている


和服にたなびく縛った後ろ髪が優雅に舞う姿は、まさしく


大和撫子。ちょっとしたファッションモデルでも通用しそ


うな佇まいだった



「あなた、乗せてあげたら良いんじゃないの?」母の突拍子


も無い提案に男2人は思わず固まった。本来なら父の本心も


少なからず送ってあげたいと考えていたのかもしれないが、


目隠しするその異様な姿が戸惑わせ拒絶に転じたんじゃない


かと私は感じていた


バ・・バカな事を言うんじゃないよ!そんな父の声が上がる前


に女はタクシーを捕まえ乗り込もうとしていた。運転席から降


りて来た中年の運転手が、さも重たげに大きなトランクを抱え


車のトランクへ収めたところで一息ついた。袖口で額の汗を軽


く拭うと運転席へ乗り込み、やがてタクシーは走り去った



その一部始終をまるでお芝居を観る観客の様に家族3人が見届


けた。それから家へ着くまで不思議と誰もその話題を口にしな


かった。皆何を思ってたのか。あの女の行き先か、目隠しの理


由か、私は加えてあの素晴らしい切り絵と器用にハサミを操る


女の切り絵姿を思い浮かべていた。


つづく

明日は、「太陽熱発電の日」。

第4話目訪問者数7名でした。

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