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8月物語  作者: 右京
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ハサミの日

今日は、「ハサミの日」。

人混みの中、ドリブルする様に賑わってる屋店へ向かう


正面から来る人、立ち止まってる人様々な「障害」を避け


進むのは意外に骨をおった。それでも何とか辿り着き今度


は、店を囲む人だかりを掻き分けグイグイ進み何とか最前


列から顔を出す事ができた


そこは切り絵を見せる屋店だった。単に切り絵作業を見せ


るだけでなく実際に切った切り絵を販売していた様で、見


渡すと既に多くの客の手に切り絵が収められ賑わってる理


由に納得した


私が異様な光景に気付くのに時間は掛からなかった。単な


る紙切りでは無かったからだ。紙を切る若い女は、目隠し


をした状態でハサミを魔法の様に操り、紙を切り刻んでい


たのだ。その動きに迷いは、感じられない。単なる白い紙


に、みるみる新しい命が息吹始めるその光景は、マジック


にも似た空気を醸し出していた。磨き上げられたハサミを


上に下に横に後ろにと自由自在に方向を変え走らせる女の


顔は、目の部分こそ見えないが妖しい美しさを放っている


私は、口をあんぐり開け見入ってしまっていた


「はい、完成です。」切り終えた紙を器用に黒い台紙へ乗


せると素晴らしい出来の切り絵に見物客がどっと湧いた


勿論私もだ、興奮し拍手する私の後ろ襟が引っ張られる感


覚に気付き振り返ると母が手招きしていた


「そろそろ帰るわよ。」そー言うと作り立てのたこ焼きが


入った紙ケースを渡してくれた。昼食から時間が経ってい


た事もあり私は、ペロリと平らげ帰路に着いたのである



会場を後にする私達一家を、まつりフィナーレを告げる


大輪の花火が見送ってくれた。


つづく







明日は、「橋の日」。

2話目アクセス(訪問者)は、4名でした。

※明日より昼12時更新へ、変更します

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