表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/15

 朝になったとタイマー機能によりミャオが起動した。各種のメンテナンスが診断プログラムによって行われたが、数多くの機能がセーブ状態なので項目は多くなかった。視覚センサーには胸の上で眠っていた子猫の姿が確認された。子猫は小さな口を開けてあくびをして動き始めた。


 ミャオは外の様子を確認した、その日は雨だった。この世界の四季ははっきりしているので、その事象のパターンはミャオのデータベースに記憶されていた。また暦も遥か昔に使用すべき人類が消失してからの続きとしたものを使っていた。しかし、記憶は累積していっても、それは意味はなかった。その日の天気任せのミャオには。


 雨は結構激しく降っているので、その日はミャオは釣りに行く事はしなかった。そんな日は球体がある空間に雨宿りがてらに猫がどこからもなく集まっていた。そして、お目当てはニャオの保存食だった。それは釣り過ぎた魚を天日干しにしたものだった。全ては猫たちのためのものだ。


 ミャオはなぜそんなことをしているのかは自分でも分からなかった。ただ理性がそうするようにと求めていたからだ。でも人間に見捨てられたのか忘れられたのか失念したが、機械の自分がそうしている目的が分からなかった。


 外の雨は激しさを増していた。球体があるのは強固な岩盤のなかなので、崩れることは無かったが、その日の雨は激しいものであった。それは何年か前に発生した土石流を伴う災害と一緒だとミャオはデータベースから導き出していた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ