最強少女は学園初日を迎える
学園の寮はクラスによってグレードが変わるということはないらしく、全て一様に綺麗で広めの部屋だった。
相部屋でもなく、マンションのような状態だ。
アルナは自分の部屋に入ると、身の回りのことをすべて済ませ、さっさとベッドに入った
「転生したこと、言うべきかしら」
アルナは迷っていた。
限界値を下げる方法を話すだけなら転生のことを話す必要はない。
しかし、エドワードなら言ってもいいのではと思い始めているのだ
そもそも、アルナは誤魔化したり演技をしたりするのが下手なわけではない。
ならなぜさっきはあんな丸わかりな態度だったのかと言われれば
バレてもいいと思っていたんだろうと言うしかない。
そもそも秘密ではないのだ。アルナの願いから遠のくだけで。
「やっぱり、話すか」
結局アルナはエドワードなら大丈夫だと判断したらしく、話す決意をしてそのまま眠った
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次の日
授業は科目ごとにクラスが変わる
毎日全ての科目を行うので、毎時間移動するのだ。
最初の授業は魔術なのでアルナはDクラスへ向かった
魔術Dクラスは学年最多の12人いる。
一学年50人、全7クラスあるので結構多い方だろう。
アルナは真ん中より少し後ろぐらいの席に座っていると、不意に声をかけられた
「あの、隣いいですか?」
気が弱そうな、真面目っぽい女の子だ
「あっ、どうぞ!」
アルナが快く返事をすると、その女の子はホッとした様子で隣に座った
「これから同じクラスだね!私、アルナ。よろしくね」
「あっ、私はナーシャです。よろしくお願いします」
ナーシャは緊張しているのか、笑おうとして笑えていない
「剣術と体術は?クラスどこ?」
「どっちもFです...」
「あ、じゃあ魔術が得意なんだ!私も魔術のクラスが1番高いから、同じ感じかもね」
「そうなんですね?でもアルナさんは剣術が得意そうに見えますけど...」
そう言うナーシャの目が不自然な光を帯びている
「...!もしかして特性?」
不意に発した言葉にクラスのみんなが振り向いた
特性を発現できる人はすごく少ない上に、もし発現できたとしても、悪用されないために隠す人がほとんどだ。
だから、特性が発現しているかもしれないというアルナの言葉が気になって仕方ないらしい
証拠に、クラスの人はみんな無遠慮な視線をアルナとナーシャに向けている
「えっ..あっ、うわっ...」
急にみんなに見られて緊張がピークになったナーシャは言葉を発することができなくなっていた
「あっ、ごめん気のせいだったわ。勘違い。Dクラスにそんな人いるわけないよねごめんね」
アルナの言葉を聞いて、クラスメートはまぁ、そうかと興味はなくなったらしくナーシャを見る人はいなくなった
「ごめんね、ナーシャ。不用意な発言は控えるわ」
小声でナーシャに謝ると、ナーシャは勢いよく首を横に振った
「い、いや!アルナさんは悪くないです大丈夫です!そもそも隠してることでもないので...」
「はい!じゃあ席についてねー授業始めますよー」
ナーシャの話の続きが気になるところだったが、先生が来たので2人は会話は中断して前を向いた
ナーシャちゃんが出てきました。気弱系女子。
名前覚えるの苦手なので、アルナに近しい子にしか名前つけません
更には名前覚えるの苦手なので、名前の頭文字に被りはありません。
そして地名も覚えるのが苦手なので、アルナ含めた仲間の名前の頭文字に合わせて都市名つけてます
国名も犬→イージスト、猫→ネンミクリ、兎→ウガジリヌで頭文字合わせてます
余談でした