最強少女は後悔する
最後は剣術の授業だ。
今回は今までと違ってアルナに隣を誘ってくる人も座ってくる人もいなかった。
「お?もう揃ってるなさすがだ」
授業の始まる時間より少し早めに先生が来たらしい
剣術Eクラスは背の低い男の先生のようだ
「今日最後の授業だからな、疲れてるだろうが頑張ってくれ」
1つの授業は30分しかないので、10時から始まって12時半には全ての授業が終わるのだが
この先生はいい人らしい
「授業を始めるぞ。
えー、剣術はランクによって扱える武器が変わってくるんだが」
すると黒板に
『短剣<長剣<投擲武器<弓<拳銃<狙撃銃<バズーカ』
と書いていく
「左から右にいくにつれてだんだん扱うのが難しくなっていく。
Eクラスだから、使えるのは投擲武器までだな。」
「投擲武器って何ですか?」
アルナの1番近くに座っている人が質問した
「石でも何でも、手で持って投げることを投擲というから、投擲武器はその石とかだな。
投げるものは指定されていないから何でもいい。」
「別に投げることだけなら誰でもできると思うんですが...」
「投げたものを武器として扱うのはまた別の技術だ。例えばGランクの人が石を投げて人に当てたとしても傷は全くつかないが
Eランク以上の人が投げると攻撃としてダメージが入る。
もちろん剣力は消費するがな」
「へぇ、初めて知った...」
「攻撃するつもりがなければ間違えて怪我させちゃうことがないってわけだよね、便利」
「そうだ。簡単に短剣と言ってもたくさん種類があるし、扱い方もたくさんある。
俺の授業では投擲武器までの全ての説明を先にやって、その後実際に使ってみるという授業構成になる。」
「銃とか使ってみたかったなぁ〜」
さっき質問していた人が不意にぼやいた
「おう、そう言うだろうと思って拳銃をもってきてある」
「え!?いや、でも使えないのでは?」
と言いつつも使ってみたくて仕方がないようだ
「ああ、使えないってことを理解してもらうのも大事だからな」
すると先生は机に拳銃を置いた
「じゃあ、名前の順に使ってみろ。...最初はアルナ・パッカーだな」
そしてアルナは、転生前に適当に決めたこの名前を初めて後悔した
名前の順って、あ行が名字の人にとっては悪夢ですよね...知らないけど。
あと日付で指されるやつ。あれは悪夢だった。
懐かしい