最強少女は転生する
はじめまして
手探り状態ですが頑張って書きます。よろしくお願いします。
必要最低限の物しか置いていない、殺風景な部屋。
その真ん中に、落書きのようなものを床一面に描いている黒髪長髪の女の子がいた
「きっと私の願いは叶えられない...けど、諦めるなんて嫌!!」
女の子が描き進めていくと、落書きに見えていたものは規則性のある模様となり、淡い輝きを放ち始めた
「この世界が無理だったなら、願いを叶えられる世界を、私が選ぶ...っ!!!」
模様が一際明るく輝いた後、そこには女の子の死体が残っていた
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どこまで続くのかも、床がどこで天井がどれなのかもわからないような真っ白で何もない空間
そこが突然、光に包まれたかと思うと中心から女の子が現れた
「成功した?」
どうやら先ほど部屋で模様を描いていた女の子のようだ。
女の子が周りをキョロキョロ見渡していると、どこからか不意に声が聞こえた
「...どうやってここにきた」
どこから届いている声なのかはわからないが、どうやら姿を現わすつもりはないらしい
「あ、よかった。何も反応がなかったからどうしようか悩んでいたところだったの。
とりあえず、あなたの質問に答えるのはめんどくさいから私の話を聞いて!」
言葉だけ見れば横暴な態度ではあるが、この状況だけではどちらがおかしいのかはわからない
声が聞こえたことにホッとした様子の女の子は、何もないところに向かって話し始めた
「私を第三世界線に転生させてほしいの!もちろん記憶は消さないでね。それからあなたにも付いてきてほしいの。だからと言って行動は縛らないわ!好きなことしてて構わないけど、私が呼んだ時だけはきてほしいの。」
世界線。
女の子が先ほどまでいた世界線は第二世界線といい、科学技術が発展している世界線だ。
そして第三世界線は、魔法技術が発展している世界線である。
ちなみに争いが日常と化していた第一世界線は既に滅んでおり、存在しないわけではないが機能はしていない。
第三世界線に行きたいということは、要は魔法の使える世界に転生したいということだ
「勝手に来たくせに何言ってるんだ。そんな一方的な要求を聞くと思ったのか?」
言葉とは裏腹に、少し心が揺れ動いているのか強い口調にはなっていない。
「あら?それは心外だわ。私が何も知らないとでも思っているの?
そもそも私がこの空間にきていること自体が、あなたが私に先に干渉してきた証拠でしょう?」
「...どうやって知った」
「だからさっきも言ったわ。あなたの質問に答えるのはめんどくさいの。
そもそもこの要求、あなたにとっても嫌な話ではないはずよ。何もない退屈な日々とおさらばできるんだもの。」
この空間には本当に何もない。
もし声の主がこの空間にずっといるのだとしたら、想像を絶するような退屈な日々を過ごしているのだろう。
「...わかった。転生を認めよう。俺が付いて行くのはもう少し待ってくれ。いろいろ準備が必要なんだ」
「それぐらいはわかってるわ。じゃあ先に行くことにするわね。あっ、ところで」
何もないところへ向かって歩き始めていた女の子は不意に立ち止まった。
「名前は何?呼ぶとき困るものね。」
「...ユイドだ」
「ユイドね、わかったわ!私の名前は...次の世界で使う名前がいいわよね。じゃあ、アルナ!私の名前はアルナよ!」
「わかったアルナ。また後で」
すると何もなかった空間に模様が現れ、アルナの姿は見えなくなった
「さてと...あいつらも誘うか」
何もなかった空間にいつのまにか現れていたユイドが楽しそうにそう言うと、そのままどこかへいなくなった
主人公の転生前の名前は出す予定今のところないです。決めてもないです。
これから出す予定の登場人物含め、作者はユイド推しですがこれからしばらく出てきません。悲しい