プロローグ
初めてなので、至らぬところが多いと思います。
ご了承お願いします。
私は何を思ったのだろう。
私達は何を考えたのだろうか。
私の手で救える人の数なんて、ほんの一握りだというのに。
私はなぜ、ここに立っているのだろう。
私達は何故、立ち上がったのだろうか。
…きっと、今の私じゃその理由はわからないんだろう。
生物は過ちを繰り返す。
特に人は、何かを生み出すために失敗を重ねる。
その行為が不幸を振り撒いてるとも知らずに。
人は生きる上でも、『自然の摂理』というものに抗って生きている。
人間は爪もなければ牙もなく、その体1つで強い生物に抗う術を持たない。
だが、その弱さを補うことのできる、『頭脳』というもう1つの武器を持っていた。
人はその世界を生き抜く為にその頭脳を使い、強い生物に対抗できうる『武器』を作った。
それ故、人間は今でも尚、世界の半分の領土を確保できている。
だが、自然の摂理において、『弱肉強食』という言葉がある。
強いものは空腹になると、その腹を満たす為に弱いものを食らう。
何も無差別に食い散らかしているという意味ではないのは理解できるだろう。
その行為は、人間が現れるまでは均衡を保てていた。
人間は頭脳を使い、武器を作ることで強者となりえた。
強くなれたことで、今までしてきた生活に満足できなくなり、欲を持ち始めた。
その欲は留まることを知らず、少しずつ膨れ上がり、生きる上で必要のない思考を持ち始めた。
『食べる』ではなく、『殺す』という欲を。
不幸と幸せは背中合わせなのだろう。
何が良くて、何が悪いのかは、それはその人それぞれの感覚。
勇者が魔王に倒されれば、また次の勇者が生まれ、争いは連鎖する。
それは逆の事もありうる、人族と魔族の争いは止まない。
この悪循環が終わることはないのだろう。
この話は、この世界に呼ばれ、そのうちの1つの異変として語り継がれることになった、“1人の少女達”の物語。
私の思いを込め、ここに書き記す。
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昼前の月曜日。
その日は昼帰りのため、私はいつものメンバーと帰宅していた途中だった。
正直、何が起こったのかよくわからない。
それは、学校を出ていつも通り帰っていた時の事。
私の名前は嶋田桜楽。
今日は入学式のため、特に用事のない生徒は午前で帰れることになっている。
まぁ私は帰宅部だし、用事なんてあるはずもないんだけど、どうも引っかかる。
…なかったはず、
…なかったよね?あれ?
何か大事なことを忘れてる気がするけど…
なんでこんなにも記憶力がないんだろう。
でもまぁ忘れちゃったものはしかたがないよね!
『ピキッ』
「それにしても、入学式なんて懐かしいな」
「そうね〜、あれからもう2年も経ったのね」
「私たちももう3年生だし、進路も決めなくちゃだね」
両手を頭の後ろで組み、空を仰ぎながら歩く
春の暖かな陽気に眠気を誘われそうになりながら、友達2人の間で楽しくお喋りをする。
「桜楽、お前進学できんのか?笑」
「失礼ね!海翔にだけは言われたくない!ね、華楽!」
「ふふ、卒業できるのか、じゃない?」
「さらに酷くなった!?」
「ザマァねえぜ笑」
私といっしょに帰っている2人は幼馴染の玉城海翔と柏木華楽。
海翔は小学校からの幼馴染で、いつも私の事をからかってくる。
何か私に底知れない恨みでもあるのかな…
いつか仕返ししてやるわ!
神楽は産まれてからずっと一緒!
同じ病院で産まれて、家も近所。
私に勉強を教えてくれたり、フォローしてくれたり、お姉さんって感じ。
…同い年なのにこの差は何?
『さ…ら……ぱ……い』
「…ん?何か聞こえないか?」
「あらほんと、あっちの方から叫び声が…」
「この声は…まさか、ね」
これから私に何が起きるでしょう?
道の先約200メートルほど先から、後輩が私の事を呼びながら全速力で突っ込んできています。
…わかりますよね?
……………………あ、まずい避けられな「せんぱーーーーーい‼︎‼︎『ガシッ!』」
「ふぐぅっっ!」
ズドんッッ!
後輩に飛びかかられ、私は後ろに軽く吹っ飛んだ。
はぁ、結局はこうなる。
全力で突っ込んでくるなんて何を考えてるのか理解に苦しむ。
ここ、普通にコンクリートなんだけど。
『パリッッ』
「いたた…」
「相変わらずね〜、咲月ちゃん」
この何の躊躇いもなく私に向かってっこんできた娘の名前は咲月ちゃん。
学年は私の1つ下。
自分で言うのもなんだけど、私の事が大好きな様で…。
私を見つけると飛びついてきていつもこんな感じ。
…そう言えば苗字知らない。
みんな咲月ちゃんって呼ぶからあんまり気にしてなかった
いや、多分聞いた事はあるはずなんだけど。
記憶力無さすぎ…。
…って、毎度の事ながら私の身体を弄るの止めて!
あっ!、ちょっ!どこ触ってんの⁉︎
引き剥がそうにも、この私より小さい身体の何処にあるのかも分からない程の怪力で上半身を固定されていて逃げられない。
狂気じみた表情でのその行為は流石に気持ち悪いので、頬に少し強めでの平手打ちをお見舞い。
“ブヘェェ”とか言う女子高生が上げちゃいけないような声を出しながら私の隣に倒れ、撃沈した。
あと、ここ外ですからね?
「はぁ、はぁ、咲月ちゃん…、毎回言うけどやめてよね…」
「す、すみません、でも!私は諦めません!」
「…結局は精神分析(物理)する桜楽も桜楽なんだが」
「毎度の事だけど、大丈夫?」
「心配するくらいなら助けて…。精神的にも身体的にも大丈夫じゃないよ…」
突っ込んでくる事をわかっているはずの2人は、最初の頃は助けてくれていたものの、最近は何もしてこない。
私と咲月ちゃんのやり取りを隣で笑って見てるだけなのはきっと、私達の信頼関係があってこそなんだろうか。
「いつか夜道にでも襲われそうだな」
「あ!それいいですね!今度やってみます!」
「やめて!おちおち外も出歩けなくなっちゃう!」
「さすがに犯罪よ、咲月ちゃん?」
この娘ならいつかやらかしかねないから物凄く心配。
何よりも私の精神が違う方向に目覚めないか不安。
…そんな気は微塵もないから大丈夫だろうけどさ。
和気藹々とした会話を繰り広げてる私達だが、私はふと違和感を感じて、目線を上にあげるとそこには現実ではありえない光景が見えた。
ーーー空に亀裂が走っているーーー
正確にはもっと下、5階建ての建物の高さくらいの場所だけど。
亀裂と言うにも少し語弊がある。
剣で一切りにした様な一線が入っている。
…すこしづつ大きくなっているみたい。
(ものすごく嫌な感じがする…)
「桜楽先輩?、大丈夫ですか?」
「さく、どうしたの?」
「…みんな、逃げて」
「何言ってんだよ、頭でも打ったか?」
「いいから!早ーーーーーー」
早く逃げて、私がそう言おうとした瞬間、
ーー亀裂が割れたーー
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「速報をお伝えします。つい先ほど、××県○○市の街中に、突如巨大なクレーターが現れました。周囲の住民の話によりますと、突然、目を開けていられないほどの眩しい光が発生し、光りが収まり、目を開けたところ、目の前にクレーターができていた、とのことです。光りが発生した原因はわかっておりませんが、不思議と住宅に被害はなく、外壁の外側の道路にのみクレーターができています。現在、巻き込まれた人がいないか聞き込みを続けています。」
主人公はおバカキャラでいきます。
自分の持ち合わせていない言語力をかく…何でもありません。
他重神格の読み方は、後付けですが他重神格とお読みください。