ある不眠患者の「おやすみなさい」まで
愚痴、です。かなりぐだぐだだだもれなので、見たくない方はここで回れ右をお願いします。
まぶたは重い。体は寝たがっている。
……なのに、目を閉じれば眠気が消える。自分を傷つけるイメージばかりが沸いてきて、いつの間にか呼吸が早くなっている。自傷癖は治ったと思っていたのに。
薬は飲めない。飲めば明日起きるのに差し支える。明日の講義は落としたくない。
でも、眠れない。
徹夜で言語学なんて受けたら居眠りは間違いないのか……いや、頭痛で動けやしまい。大学に行けずにばたんきゅーだ。
ふと思い付いて起き上がる。以前、ハーブティーを飲んだときに眠くなったことを思い出した。すがる思いで起き上がったら、足元がおぼつかなかった。
こんなに寝たがっているのに。
どうして眠れないんだろう。
目を閉じて、じっとしている。それがどうしてできないんだろう。
泣きたくなった。
こらえて、お湯を沸かす。その間に刃物を全部片付ける。
カモマイルの乾燥した葉っぱから漂う強い香に、くしゃみがひとつ出る。
眠れるだろうか。
お湯を注いでしばらく。猫舌なので、冷めるまで待つ。その間、独特の香を嗅いでいたら、まぶたがまた重くなってきた。
ちょっと熱い、ほどほどのカモマイルティーを飲んだら胸と腹の辺りに心地よい熱さがわだかまって、広がる。
あー、ちゃんと眠い。
先人の知恵は、偉大だ。
ほっとして、また横になった。
大丈夫、ちゃんと眠れる。
おやすみなさい。