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07

 夜二時からタカさん出張ミズカミ建設おむすびは2202この人bfbfbfbfbfルート3て何押し花ナイフを暗いSLAY彼は彼女は痛みロッカーに入れよハンコをそんな事できないできる不可能車で移動ssssssキーは4296ごめんね子どもは何故そんなビールお願いダメ言う通りにしろ

 

  撃て


 激しい衝撃。足元がぐっと沈み込む。流れる、流される……必死でふんばった。と、急に

 全ての電源が復帰した。係員が彼らの前に飛び込んでくる。

「申し訳ありません、だいじょうぶでしたか?」

「ああ……」

 時間にしたら、ほんの数秒か。目眩がひどい。バーを握っていた腕は、衝撃で前にぶつけたのか、ズキズキした。

 はっと気がつき、隣のトシエに声をかける。

「だいじょうぶ? ねえ」

 彼女は、夢からさめたような顔で、ぼんやりと彼のほうを見上げた。

「え?」

「頭を打たれたんですか?」

 係員が、心配そうに近寄った。

「アタマ、うたれてません」

 ぼんやりした口調で彼女が答えた。

「すみません、このまま手動で誘導します」

 係員が、トロッコの下の方についたボタンを押し、レバーを上げた。そして後ろに回り込み、ゆっくりと車を押していった。


「……びっくりしたわねえ」

 出口まで来た彼女、ようやく、人心地ついたような普通の口調に戻っていた。


「本当に、申し訳ありません」

 責任者だろうか、丸ぶちのメガネのオヤジが、あわてて事務所から走ってきた。

「お怪我はありませんか?」

 急に、この館だけ停電したらしい。

 スタッフ平謝りの中、いいですから、全然平気、とさりげなさを装いつつ、彼はトシエの手をひいてその場から離れていった。


 足が小刻みに震えていた。はやく、この人をつかまえておかないと。

 どこかに、かくまわないと。そればかり頭の中にめぐっていた。

 

 オレなら、変えられるだろうか、彼女を。


 先ほどの真っ暗闇を思い出した。意識の奔流を。心底、震えがきた。

 もしかしたら、無理かも知れない。全然、歯がたたないのかも知れない。


「ホント……怖かったわねえ」

 完全にいつものトシエに戻った彼女が、しみじみつぶやいた。

「もうこりごり。ゴメンね、アオキさん」

「そんな。トシエさんのせいじゃありませんよ」

 ゲートに向かいながら、やはり心に誓う。


 できるだけのことはしないと。どうしても助けたいから。


 もたれかかるように歩く、彼女の腕がふんわりと暖かかった。

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