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戦国物語  作者: 羽賀優衣
第一章 美濃統一
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第七話

国親は美濃の蝮こと斎藤道三に謁見していた。

「此度の戦まこと見事だった。まさか三人衆のうち二人をかくも早く討ち取れるとは思わなんだ」

最も稲葉一鉄は殺すには惜しいと思った国親の命で生かして捕らえたが。

「で、どうだ?秀政は見つかったか?」

今回の戦果に満足しているのか道三は笑みだ。

「いえ。まだ」

「そうか。では、白河国親、お前が瀬名の代わりに白海城主となり兵を率いよ」

扇子をパチンと閉じ、国親を扇子の先で指す。

「お断りいたします」

「なんと!?」

「瀬名秀政はこれしきで死ぬような人ではございませぬ。そして、彼が生きているならば、私は彼に仕える所存。よって城主は引き受けられませぬ」

「ふむ。見事な忠誠よの。秀政め、いい将を持ちよるわ」

道三は楽しそうに笑った。

「では、こうしよう。秀政が戻るまでは白河国親。お前がやつの代理よ。瀬名秀政の名に泥を塗らぬよう精進せよ」

「はっ!その命、確かに承りました」




と言ったものの、国親たちは領地で休養を命じられていた。

兵たちの傷が癒えるまでは領内でのんびりと戦乱から離れた生活を送っている。

しかし、国親は忙しい。

秀政のやっていた業務というのが意外や意外。

想像以上に多いのだ。

一番の大きな仕事は外交官としての仕事だった。

今川と斎藤を繋いでいるのは瀬名秀政たった一人なのだ。

今川との間で起こった問題は全てここに持ち込まれる。

代理とはいえ、国親は今川と親しいわけではない。今川に顔が利く秀政が居る事で簡単に解決していたのが、一気に難易度が上がってしまった。

その仕事に加え、領内の見回りに城下の商店からの営業申請関連。

また、秀政と親しい農民や商人が「若様は大丈夫なのか!?」と心配して城まで押しかけて来るのも兵たちには荷が重かったようで国親が対応している。

改めて秀政の人望を再確認出来たのは良かったのだが、生活が苦しくて売られた小さな子や孤児を保護し、育てる施設を作り上げていた事は国親でさえ知らず、そこの女の子たちが(売られるのは大概女なのだ。男は労働力になるからあまり売らない。それに女は富裕層に高価で売れる場合がある)秀政を心配して集まってきてしまったのは困った。

国親はまだ若く(秀政と同い年で18になったばかりだ)当然子供なんていない上に学問と武芸に幼い頃の時間をひたすらにつぎ込んでいた為に女の子の扱いは慣れていない。

女の子ではなく女性と呼べる年であれば扱い方はわかるのだが、生憎そこまでの年の者はいなかった。

「ひでまささま。けがしたってほんと?」

小さい子というのは見た目でいくつなのかわからない。

全部同じくらいに見えてしまう。

「ねーねー、ひでまさはどこー?」

その上、礼儀というものを知らない。

先ほどからなぜか国親の足を蹴っている子が居たり、着物を引っ張る者も居たり。

「秀政様はいまちょっと出かけている」

「でかけてる?」

「そうだ」

「どこにー?」

「知らん。あの方は自由すぎて所在が掴めない。……この前なんていきなりいなくなったと思ったら、奥州まで行って馬買ってきたし……」

国親の表情に影がさす。

どうやら苦労しているようだ。

「えー、ひでまさいないのー!?つまんなーい」

何がだ。それより私は職務があるんだ。話すが終わりなら戻りたいんだが、着物にひっついた子供が離れない。

どうすべきかと困っていると、女性が走ってきてひっついていた子供を引っぺがした。

「すいませんっ!目を離した隙に勝手に行っちゃって!こら、みんな。離れなさい。困ってるでしょ」

女性が深く頭を下げる。

「いえ、お気になさらず。これも職務なので」

国親はようやく話の通じそうな相手が来た事に安堵する。

「でもー、ひでまさにたのみがあるんでしょー?」

さっきからこの子供はなぜ語尾を伸ばすのだろう。

流行っているんだろうか?

「頼みですか?秀政様は今でかけていて居ないので、代わりに私が要件をお聞きしますが」

「あ、はい!えっと、ですね。私はこの子たちの世話をしているんですが、園の近くに野盗がいるんです。あっ、園というのはこの子達を育ててる場所です。その野盗がですね、私たちに「殺されたくなかったら、金を奉納しろ」って言ってきたんですが、恥ずかしながら私にはそんなお金なくて……」

「では、その野盗をどうにかして欲しいという事ですか?」

「い、いえっ!違くて……あっ、違くはないんですけど………………すいません。口下手で」

女性はなんだか落ち込んだ様子で俯いてしまった。

「あー、せんせーをいじめたー!」「いけないんだー!」

は?わ、私なのか!?

こういう展開に慣れていない国親はひどく動揺する。

戦場では秀政と並んで武勇を誇る男も子供の前で弱かった。

「…………すいません。私も口下手で何を言えばいいのか」

「あっ、いえっ、……気を遣わせてしまってすいません……」

どうやらこの女性、よく言えば慎み深いらしい

「や、野盗を退治して欲しいとかじゃないんです……」

「では、黙って金銭を差し出すのですか?」

「そ、そういうわけにはいきませんが……争って傷つけあうのはよくないです……」

「それを戦う事が生業の私に言われましても……」

「そ、そうですね!すいません……」

「ですが、とりあえずはその野盗を見てみねば判断しかねます。害が少ないと判断した場合は、交渉しますが、場合によっては討伐隊を組む事になります」

「は、はい」

「なので、まずはその園とやらに案内してもらってもよろしいでしょうか?」

「はい!ありがとうございます!」

「あっ、いや……」

そんな笑顔で見られても……

正直息抜きで行くつもりだなんて事は言えない。

まして、既に国親の中では討伐という選択肢しかないとも言えなかった。




案内されたのは白海城から遠く離れた農村だった。

このだったというのは農村に対してかかっている。

つまり、昔は農村だったが今は人が住んでいない廃村という事だ。

秀政は自分の領内の人口や村の位置をすべて調べさせている。

完全に領内を把握しておきたいそうだ。

その調査でここには人が住んでいないとなっていた。

「あっちです」

女性に連れられ(子供達に乗られたり引っ張られたりもしている)行くと大きな茅葺屋根の家が一件だけあった。

「あれです。あそこが園です」

「はぁ……」

普通の家か。ちょっとがっかりしている国親であった。

「ただいまー」

戸を開け、家に入ると、どこから湧いたのかたくさんの子供達がわらわらと出てきた。

「姉ちゃん、おかえり!」「あれ?兄ちゃんは一緒じゃねぇの?」「その人だれー?」

男の子たちが国親を訝しげに見ている。

「秀政様の代わりに来てくれた……「白河国親です」国親さん。ほらほら、警戒しないの」

うぅぅ、と唸っていた少年の頭を軽くぺしんと叩いて中に入って行く。

「国親さんもどうぞ」

「では、お言葉に甘えて」

失礼する。と家の中に上がる。

右も左もどこにでも子供がいる。

その子供達が庭や家の中で遊びまわっている。

国親は居間で座りながら、その光景を見ていた。

「賑やかですいません」

女性が盆にお菓子と茶を載せて居間にやって来た。

国親は茶の湯でやるような正式なものではないにしろお茶がある事に驚きつつ礼を言う。

「わざわざすいません。茶まで頂いて。高いでしょうに」

国親の対面に座り、おそらくお手製であろう木の机にお茶を置く。

「いえいえ。これは秀政様が自分が来たときに入れろと置いていった物で、来客のときにも出せと」

「そうですか。若が」

「はい。秀政様には迷惑をかけっぱなしで……このご恩をどう返したらよいか……」

このお茶意外に美味しいな。流石は若が持って来ただけの事はある。と思いながら国親は返事をする。

「秀政様は見返りなど求めてはいないかと。あの方はただ自分のしたい事をしているだけですから」

「えっ、でも……私の気が済まないと言いますか……」

真面目な人だ。

自分もよくそう言われるが、この女性は素直に真っ直ぐで真面目だ。

「そうですか。……では、秀政様に一言礼を言えば良いのではないでしょうか?」

「礼、ですか?」

「はい。これは私の見解なので間違っているかもしれませんが、秀政様は親のいない、親に捨てられた子供をただ救いたいから協力しているのでしょう。それに対して、物品などで応えるというのはいいとは言えますまい。

それに、秀政様が一番欲しいと思っているのは自分を信じ理想を共有してくれる人間でしょう。その一人があなただった。孤児や売られた子を救うと口で言うのは容易くても実際行動できないものです。

金銭だけではなく、真に想う心なくしてはできる事ではありますまい。自らのすべてを投げ打ってでも子供らを救うという秀政様の夢の一部と同じ想いを抱いてくれていた。夢の共有者に自分ができる限りで手助けをする。それは同じ夢を見る人がいてくれた事への喜びと感謝で行っているところもあるでしょう。

だから、それを恩だと感じるならば、子供たちと笑顔で過ごし、それが幸せであると思えたならば、みんなで秀政様に礼を言うのが一番の恩返しではないかと」

国親は優しい口調で語った。

相変わらずその表情に変化は少なかったが。

「……そうなのでしょうか?」

「ええ。なので、そのような事は気にせずともよいと思いますが」

お茶を啜る

美味。

ふぅ、と一息吐いて国親は少しだけ微笑む。

「柄になく語りました。忘れてください」

「い、いえっ!ありがたかったです!」

女性は思わず身を乗り出して、それで国親の顔がすぐ目の前にある事に気付いて赤面しつつ、もとの姿勢に戻った。

「わ、わ、わ、私、どうすればいいか、本当にわからなくて……」

「そうですか。力になれたのなら嬉しい限りです」

国親が今度は一瞬だがちゃんと微笑んだ。

その瞬間に女性の顔の赤みが増す。

「では、本題の野盗についてなのですが、巣の場所はわかりますか?」

「だいたいなら」

「案内お願いします。えっと……」

「あっ、名乗っていませんでした。すいません!私は小夜と言います」

「案内頼めますか、小夜さん」

「は、はい!」




見たところそんなに大所帯ではない。10人いるかいないかというところだろう。

あれなら私一人で潰せるか?しかし、あの子供たちと小夜さんには無理だろう。

「明日、兵を連れて再び来ます。今日は一人なので、流石に厳しい」

「わかりました……」

野盗と和睦する気なんてさらさらない。

殲滅するのみ。

「では、戻りましょうか」

家に戻り、色々と説明を聞いた。

この家とここら辺の土地を若は小夜さんにあげたらしい。

ただし、土地を開墾し、そこで作物を育てるという条件付きで。

廃村だったのだ。土地も荒れていた。

が、一年かけてようやく元に戻ったらしい。

少女たちは畑を耕すには非力すぎるので少年たちが耕し、少女たちは内職をして生計を立てているらしい。

午前中は仕事、午後は遊ぶ。

その生活を繰り返している。

一見意味なさそうだが、効果はある。

ここの子達はいずれ大きくなり、独り立ちするのだから、畑を耕す方法は知っておくべきだし、遊ぶことも成長の立派な糧になる。

国親は子供たちに振り回され、一日中遊ばれていた。

城まで戻った国親は自室で深く息を吐いた。

なぜだかとても疲れた。

戦に出るよりも疲れる。

が、満足感はある。戦でいくら疲れようとそこにあるのは哀しみと空虚感だけだが、これは心地よい疲れだ。

遊ぶとはこういう事なのか。

畳に突っ伏して休んでいた国親は気付けば寝ていた。




翌日。

宣言通り国親は十数名の兵を連れて野盗を殲滅しに来た。

「あ、あの、話し合いではダメなんでしょうか……?」

小夜さんおずおずと聞いてくるが、国親はいつもの仏頂面で答える。

「ダメではありません。ただ、仮に話し合いでまとまり、ここに危害を加えないとなっても他の何処かには害があるのです。私はこの地の領主代理として見逃せません」

「そうですか……」

「はい。行くぞ」

兵たちを連れて野盗の巣へ向かう。

「取りこぼすな、殲滅だ。可能ならば捕らえろ。だが、殺しても構わん」

しばらく歩き、山中に築かれた小さな砦が目の前に現れる。

「かかれ!」

国親が号令を出してからは早かった。

野盗と言えどこんな田舎に来てコソコソと悪事を働く連中だ。

それが少数精鋭の討伐隊に敵うわけがない。

一瞬でもないが、わずかな時間で全員を捕縛した。

「まさか全員捕らえるとは」

この結果に少しばかり驚く。

「まぁ、いい。おい、お前ら」

縛られ、転がされている野盗に話しかける。

「選ばせてやる。今ここで死ぬか、改心し絶対に悪事は働かないと誓うか、城まで連れていかれ法で裁かれるか。どれだ」

「「「「改心します!もう二度と悪い事はしません!」」」」

「言ったな?次は許してもらえると思うな。悪事を働けば必ずやその首が飛ぶと思え」

「「「「はははははは、はい!!!」」」」

国親の静かなる迫力に威圧されて野盗達がこれでもかというくらいに頷く。

「よし、領地を出たとこまで連れていき離してやれ。そしたら帰っていい」

兵たちが野盗を引き摺って行くのを見届けたあと、国親は「もういいですよ」と声をかける。

すると、小夜が柱の陰から出てくる。

「国親さんはやっぱり優しい人です」

「何がですか?」

「殲滅するって言ってたのに、あっさり許しているじゃないですか」

「想像以上に弱く、あれなら捨て置いても問題はないと判断したまでです」

国親は無愛想に事務的に言い放つ。

「あ、あの、きょ、きょうも子供たちと遊んでくれませんか……?た、楽しみにしてる子もいるので……」

小夜は手の指を弄りながら俯く。

その表情は国親からは見えない。

「……」

「す、すいません!無理ですよねっ。お忙しいのに……」

「別に構いません。今日はそれほど予定が詰まっていません」

「じゃ、じゃあ行きましょう!」

小夜は小さく鼻歌を歌いながらご機嫌で園に戻って行った。

園ではまだ午前中なのでみんな畑仕事だったり内職をしていた。

国親はその中で一人面白い少年を見つけた。

畑を耕すために鍬を使うのだが、その鍬の振り方が刀のそれと似ている。

その少年の元に行き国親は訊ねる。

「鍬で素振りはよした方がいい。まだ筋肉に出来ていない子供の頃に重い物でやるべきじゃない」

「兄ちゃんはこれが素振りだってわかるのか!?」

「一応、これでも武士だ。刀くらい使える」

「じゃあさ!俺に教えてくれよ!小夜姉ちゃんはできないし、教えてくれるの兄ちゃんくらいなんだ!」

少年が国親の裾を掴む。

「別に構わないが。なぜ剣なんて覚えたいんだ?武士やるより畑を耕す方が安全な生き方だ」

「武士じゃない。姉ちゃんやみんなを守れるようになりたいんだ。あんな野盗に怯えなくていいように俺が強くなる!」

少年の答えに国親は微笑む。

子供と触れてどうやら表情は豊かになったらしい。

「そうか。いい心構えだ。教えてやる。途中で投げ出すのは許さんぞ」

「おう!」

少年はやったー!とぴょんぴょん跳ねて喜ぶ。

だが、まず畑を耕してからだ。と国親が言うと、うぉぉぉぉぉ!と気合をいれて耕し始めた。

「ふふっ、気に入られてますね」

小夜が国親の隣にやって来て微笑む。

「そうでしょうか?」

「きっとそうです。国親さんは魅力的な方ですから」

「魅力的?」

思わず国親が聞き返すと小夜は顔を真っ赤にして手に持っていた籠を取り落とすほど慌てた。

「そ、それはですね!」

なにやら説明を始めようとしたところに一人の子供が通りかかり、なにやら含むのある笑みを浮かべた。

「姉ちゃん、告白するの?」

「なななななななな、なにを言ってんの、あんたはっ!」

「だって、昨日「黙ってなさい!!!」

叱られた子供はあははあと笑いながら逃げるように走って行った。

「い、いい今のはあの子の勝手な勘違いで!ななななんでもないので!」

「はい。わかってます。それより、一杯だけお茶をもらってもいいでしょうか?」

「…………はい」

小夜と国親は家の中に戻る。

そして、またなぜか居間で対面に座っている。

あー、お茶美味しい。

小夜は何かを言いたそうにチラッと国親の様子を伺っているが、いまいち踏切がつかないのか、言い出さない。

「何か言いたい事があるならどうぞ」

国親としても気になる。

言うなら言う。

「あ、あのっ!くくく国親さんは子供お好きですか……?」

「……好きでも嫌いでもどちらでもないですかね」

子作りは嫌いじゃないですが。とは付け加えない。

冗談を言う雰囲気ではない。

「じゃ、じゃ、じゃあ!ひ、秀政様がいない間、私を……その……てて手伝ってもらえませんでしょうか!」

小夜の申し出に国親は一瞬唖然とし、どうしよう?と考え始めた。

若がやろうとしていることを手伝いたいという意志はあるが、他にもやることは多いし。

いや、でも今川との外交問題は若がいない今、道三様が引き受けてくださると言っていたような気が。

それなら、手伝う余裕はあるか。

剣を教える約束もしてしまった事だし

「構いません。秀政様がやろうとしていることです。是非とも手伝わせていただきたい」

「本当ですか!?」

小夜は机に両手をついて、立ち上がる。

「ええ」

「ありがとうございます!」

そんなに人手不足が深刻なのか、と国親が心配になるほど、小夜は喜んでいた。

修学旅行+中間テストなので、しばらく更新できません♪

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