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ルイからのプレゼント

ルイの家でドラゴンと遊ばせてもらうのも習慣になったとある日のこと。

りさはドラゴンのシロを手のひらに乗せ、遊んでいる。「ピュイピュイ」と嬉しそうに鳴くシロは、りさにとても懐いていた。

そんな様子を見守っていた、隣に座っているルイが


「今日はリサに渡したいものがあるんだ」


と言って、綺麗な紙に包まれた箱をりさに手渡した。

白地に色とりどりの花が描かれた包み紙は、とてもかわいらしい。


「なあに?これ。開けてもいいの?」

「うん、開けてみてよ」


りさはシロをルイの肩に移動させ、慎重に包み紙を剥がし、箱を開けた。

そこには一足の綺麗な女性ものの靴が入っていた。


「ドラゴンの革でできた靴だよ。気に入ってくれるといいけど」

「すごく素敵! !」

「それならよかった」


ルイはプレゼントを気に入ってもらってほっとした様子だ。

りさが靴を手に取ってみると、羽根のように軽い。

緑色の鱗がで宝石のようにピカピカ光ってとても綺麗だ。

りさは


(エメラルドみたい)


と思った。


「ありがとうルイ!でもどうして靴なの?」

「ああ、女性に靴をプレゼントするのは、『あなたを素敵な場所につれていくよ』って意味があるんだ」

「そうなんだ!でも他の女の子にもこうしてプレゼントしてるんでしょ」


りさはからかって笑ったが、返ってきたのは意外にも真剣な声だった。


「こんなことするの、リサだけだよ」


真顔でそういうルイ。予想してなかった答えと反応にりさはどぎまぎする。


「そ、そういえばドラゴンの革ってどうお手入れするの?」


りさは照れ隠しで些末なことを聞く。ルイは知ってか知らずか隣で優しい顔をしてニコニコしている。


「専用のクリームで月に一回布でふき取るといいよ」

「へーそうなんだ」

「そうだ!りさ、靴を履かせてあげよう」


ルイはそう言ってソファから立ち上がり、りさの持っていた靴をひょいと取り上げ、彼女の足元に跪いて靴を履かせた。


「どう?きつくない?」

「うん、ぴったり。なんだかシンデレラになった気分」

「シンデレラ?」

「王子様にガラスの靴を履かせてもらうお話だよ。私のいた国じゃ有名なお話だったんだから」

「そうなんだ」


そう言うと、ルイはりさの足の甲にキスを一つ落とす。


「な、何するのルイ!」

「何ってキスさ。ねえ、これを履いたりさとデートしたいな」

「……今みたいな変なことしないならいいよ」


りさはしばらく考えてそう答える。


「やったね!」


そう言って笑顔になるルイを見て、りさは


(この人チャラいけど優しいんだよなあ)


と思うのであった。

ドラゴンのシロが嬉しそうにピィピィ鳴いている。まるでルイの心情を表すように、楽しそうに羽根をはためかせた。

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