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私たち、親友になれるよね


「アタシも異世界転生者なの」


ニコリとそう告げるアナベル。

話が見えてこない。


「アナベル?どうしたんだ」


フランツが不思議そうな顔をしてこちらにやってきた。


「お兄様、わたくし恋文屋の方と二人っきりでお話ししたいので庭園に行ってきますわ」

「アナベル!?そんな、リサは俺と途中まで一緒に帰るのだ」

「お兄様は黙ってて!」


ぴしゃりとアナベルが言い放つとフランツはたじろぎ、それ以上なにも言わず食堂を後にして王宮に戻った。

そして、アナベルに手を引かれ、庭園へやってきた。よく手入れされていて気持ちいい。

ベンチに座ると、アナベルが話し始めた。


***


アタシ、あ、山谷あやっていうんだけど、一か月前猫を助けようとしたら車に跳ねられて死んだっぽくて。マヌケだよね、草生えるわ。

なんで死んだかって分かったかっていうと、なんか白くて明るい天国っぽいところにいてさ~。

でもさ~、せっかくバスケ部やめたんだから、派手なスカルプネイルしたり、もっと明るい髪にしたかったのに、死ぬなんてなくね?ひどくね?


したら、なんか人がやってきて。長老みたいな見た目のおじいちゃんなんだけど、すっごい偉そうに話すの。


「お前はその世界の神の命を助けて命を落とした。よって、褒美に転生させてやろう」


とかいうワケ。


「そーいうのいいんで、生き返らせてくれません?」


って頼んでも


「ならぬ!」


しか言わなくて。

超頑固なの、草だよね。

で、しょうがないから転生を受け入れたら、15歳のアナベルって女の子に転生しちゃったの。

なんか厳しい家で、好きな服着れないし、超サゲ~って感じなんだけど、まぁ顔可愛いから何でも似合うしいっかって思って。

あ、これ自画自賛?ごめんごめん。


そんなわけで、アタシもおねーさんと同じ日本からやってきた異世界人ってわけ。よろ~!


***


容姿端麗のアナベルの口から日本のギャルの言葉が出てくるのが面白すぎて、りさは思わず噴き出した。


「笑うとかひど~。てかおねーさん名前は?」

「ごめんね、私は永谷りさっていうの。ここではリサって呼ばれてるよ」

「おっけ、りさぴょんね、りょ~。え、てか鬼びっくりしたんだけど。手紙に書いてんの玄津米師の歌だよね?あれ見てあっ!って思ったんだ~。で、フランツに聞いたら恋文屋が来てるっていうじゃん?そしたらバリバリ日本人のおねーさんいてあー!って思って」


どうやら手紙に引用した日本のシンガーソングライターの歌詞とりさの容姿で、日本からやってきた人だとぴんときたらしい。


「そっか。いいよね、玄津米師」

「ね!あ~語りたい!ピクスタやってる!?連絡先交換しよ!?」


そういってあやは日本で流行っているSNSの名前を口にする。


「あやちゃん、ここスマホないよ」

「そうだった~!マジ不便なんですけど」


不満を漏らすアナベルことあや。


「よかったら文通しようよ。面倒じゃなければ」

「マ!?嬉しいんですけど~!!!」


そういってりさの手を握ってきゃいきゃいする。

美少女と指を絡ませるなんて中々ないのでりさはちょっと照れてしまう。


「ね、りさぴょん!アタシたち親友になれるよね!」

「そうだね、こんな巡りあわせ中々ないよ。運命だったりして」


そういって二人は友好のハグを交わしたのであった。


庭園に咲いている白百合が、そよそよと風に吹かれてその香りを漂わせている。


二人が抱き合っている姿を見た学園の生徒が


「アナベル様が女性といかがわしいことをしていた!」


と噂を流すのは、そう遠くない未来の話である。

ギャルを出すのでEDM聞きながら書きました。

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