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頼まれごと……ってそんなの聞けるか!

りさとケインはルイに案内され、展覧会内にある奥の広場にやってきた。

そこには小さなテント一つと、四頭のドラゴンが柵の中にいた。ドラゴンたちはおとなしくしている。


「まず、このドラゴンの炎を浴びてほしいんだ」


そういって、一頭の紫色のドラゴンを紹介する。

大きさは、ブルドーザーくらいあるだろうか。かなり大きい。


「この子は穏やかな性格で、吐く炎も温かい。ほらね」


ルイが指笛を吹くと、ドラゴンがルイ目掛けて炎を吐く。

思わず目を瞑ってしまったが、


「ね、大丈夫でしょ?」


とルイの明るい声が響いた。


「飼っても安全だよってことをアピールしたいんだ。だからリサ、よろしくね」

「はぁ……」

「そうだ、ほかのドラゴンも案内してあげるよ」


軽やかにそう言うと、ルイは他のドラゴンを紹介した。

それは、金色に輝く鱗で覆われた大きなドラゴンだった。

そのドラゴンは短い距離を飛び上がり、空中で円を描いていた。


「すごい!あんなに大きな体で軽やかに飛べるんだ!」


とりさは驚嘆の声をあげた。

ケインも


「大したもんだなぁ」


と称賛した。

次のドラゴンは、青く輝く鱗で覆われていた。

丸まって寝ていたので、まるで猫のようだ。

りさは日本にいた頃実家で飼っていた愛猫を思い出し、ちょっと涙が出そうになった。


最後に紹介されたのは、雪のように白い鱗で覆われた小鳥のような大きさのドラゴンだった。

そのドラゴンは一回転すると、輝く氷の結晶を散らしていた。


「可愛い!こんなドラゴンなら飼えそう!」


りさがはしゃいでそう言うと、ルイは吹き出した。


「ムリムリ、この子は気位が高くてね。俺じゃないと言うこと聞かないんだ」


ね、と言って指に止まった小さなドラゴンに軽くキスをする。


(いいなあ、ペット飼いたいなあ)


と心底思うりさであった。


***


「どうだった?気に入ってもらえたかな?」

「はい!もちろん!」

「俺もこんなに近くでドラゴンを見るのは初めてだったから、楽しかったよ」

「よかった。じゃああとちょっとしたらショーが始まるから、ケインさんは客席にいて!」


そうしてケインは客席に、りさとルイはテントに向かった。


「何か準備することありますか?」

「うん、重大なことが一つあるよ」


ニコニコしたルイが、何か荷物をゴソゴソと動かして何かを取り出した。


「これを着てほしいんだよね」


そういってルイはバニーガールのような、肌面積の少ないことが一目でわかる衣装を取り出した。


「はぁ!?」

「ほら、ショーだからこういう見栄えする服を着てもらわないと」


男性客も集まらないし、とぼそっという。


(こいつ、女を、私を、客寄せパンダとしか思ってない!!最低野郎だ!!!!)


「ふざけんな!お断りですそんなの!」


怒ってテントを出ようとするリサに向かってルイは言う。


「金貨30枚出そう」


ピクリと反応して足を止めるりさ。


「お、お金の問題じゃあ」


正直かなり気持ちが揺らいでいる。

約一か月分の給料をポンともらえるなんて……いやいやダメだ。


「さっきの小さなドラゴンとたまに遊ばせてあげると言ったら?」


魅力的な提案に、りさはグゥと声を出す。


「や、やります」


私って、チョロい?


そう負いつつも、お金と可愛いドラゴンとの触れ合いに勝てないりさだった。

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