【超能力先輩とひげ】
ち「もう八月かー。早いよね」
楓「ほんとにね。劇も終わって部活もないから、曜日の感覚がズレちゃってたよ」
ち「……だから、今日遅刻したの?」
楓「てっきり木曜日だと思ったんだよね」
ち「今日は日曜日だよ!? せめて土曜日と間違えるはずじゃない!?」
ち「……いや、間違えないでほしいけどね!!」
楓「そんなことより、めっちゃ暑くない? 海行きたーい」
ち「あー。たしか来週あたりに海辺の清掃があったはずだよ。一緒に来る?」
楓「夏休みは部活動しないとか言ってたのに、なんだかんだ働くんだね……」
ち「ううん。もともと生徒会の仕事だったんだけど、葵先輩が手伝いってことで呼んでくれたんだよ。午前中で終わるはずなのに、なぜかお昼ご飯が出て、夕方に帰るんだって」
楓「生徒会の人、絶対遊びに行ってるよね……!?」
楓「まぁ、生徒会活動もストレスたまるだろうし、バカンスぐらいないとやってられないか」
ち「葵先輩が水着を用意しておけだって」
楓「私まだ行くって言ってないけど!? あと、確実に遊ぶつもりだよね!?」
楓「まぁ、お金出してくれるなら行くけどさ!!」
ショッピングモールにて
楓「じゃあ、私のショートパンツ見終わったら、水着も一緒に買いに行こうか」
ち「私去年買ったやつ着れると思うけど……」
楓「あのダサい水玉? パレオタイプとかにした方が良いんじゃない?」
ち「中学生の時に買ったやつだからだし……。子供っぽくて悪かったね!!」
楓「えーすねないでよ。可愛いの選んであげるって」
ち「私の記憶が正しければ、水玉の水着を選んだのは、中学生の楓だったと思うよ」
楓「そうだったかなぁ?」
ち「なにより、自分の服を自分の部屋で失くす人に服選ばれるの不安なんだけど」
楓「まぁまぁ、それとこれはべつだから……」
楓「あれ、あそこのベンチにいるのって?」
ち「先輩だね。女性服売り場の前で何してるんだろう?」
楓「小菊先輩何してるんですか?」
ち「……もしかして、家族連れのちっちゃい女の子見てニコニコしてるんですか?」
万「奇遇だね。っていうか、なんでわかったの!?」
ち「まぁ、だと思いました」
楓「ところでさ、夏休みのあるあるなんだけど」
ち「急に何!?」
楓「普段家から出ないことが多くなるから、髭伸びがち」
万「え……!?」
ち「あー。たしかにお盆休みの時のお父さんもそうなってるかも」
万「もしかして、俺のひげ目立つ!?」
楓「まぁ、ぱっと見て、生えてるなーっておもうぐらいには」
万「身だしなみに気を遣えない奴でごめんなさい」
ち「あ、でも、男らしくてかっこいいと思いますよ」
楓「な、夏休みだし、しょうがないですよ」
万「まぁ、別に気にしてないし」
しばらくして
万「ふぅ、ご飯も食べ終わったし、次何処か行くの?」
楓「たしか、今日発売の雑誌があったんで、それも買いに行きます」
万「そっか。じゃあ、お手洗いに行ってくるから待ってて」
万「おまたせ。行こうか」
楓(ひげ剃ってる)
ち(ひげが消えてる。剃ったのか)
ち(って、結局気にしてるんかい!!)




