【超能力先輩と夏祭り】
楓「こっちこっちー。遅かったね?」
ち「うん、浴衣の着付けに手間取っちゃって」
ち「あれ、鏡柳先輩だけ?」
愛「さっきまでは富士見もいたんだけどね。かき氷落としちゃって、買いに行ってる」
楓「椛先輩と小菊先輩は、まだ来てないね」
ち「たしか30分ぐらい前に遅れるってメッセージは来てましたけど……」
愛「人が多くて連絡が止まっちゃってるのか、それとも忘れてるのかな?」
楓「あー。小菊先輩はともかく、椛先輩は忘れてそうですね」
葵「おお、ちよも来てたのか」
ち「あ、葵先輩、おひさしぶりです」
ち「…………?」
葵「どうした、何か言いたげだな?」
ち「いや、鏡柳先輩と浴衣デートとか言って、浴衣着てくると思ったんですけど」
葵「持ってないんだよ!! 親に買いたいって言ったら、破ってくるからダメだって言われて……」
愛「あまりに不憫だから、触らなければ隣歩いていいよって言ってあげた」
楓「優しいのか厳しいのか分かんないですね」
葵「ところで愛くん!! かき氷、あーんしてもらえないでしょうか?」
愛「まぁ、今日は特別にいいよ。けど、浴衣だし、女の子の姿のままでいいの?」
葵「男女関係なく、顔が好きだからいいよ」
楓「珍しく鏡柳先輩が優しい!! そして会長さんの言ってることが最低だ」
万「まぁ、富士見はいつもそんなかんじだよね」
ち「あ、先輩!! 遅いですよー」
万「ごめんごめん。椛が直前まで服で悩んでてさ」
椛「やっぱり黒の甚平の方が良かったか? けど去年は……」ブツブツ
万「花火柄の浴衣? 可愛いね」
ち「あ、ありがとうございます。けど、先輩は浴衣じゃないんですね?」
万「俺も富士見と同じで持ってないからね」
楓「あんまり浴衣持ってる人って多くないんじゃない? 私もないし」
ち「なんか、綺麗に分かれましたね」
愛「けど、男女比は相当おかしなことになってるよ」
万「おもに愛のせいだけどね!?」
椛「それよりさ、花火が始まる前に出店回った方が良くないか?」
葵「そうよ!! 今年こそくじを当ててみせるわ。そして愛くんとのディ〇ニー旅行をゲットよ!!」
愛「いやぁ、それは富士見じゃなくても当たらないと思うよ」
万「小桜さん、綿あめ買ってあげようか? それともたこ焼きがいい?」
ち「子ども扱いするのやめてもらえます!? まぁ、綿あめは食べたいですけど……」
楓「あ、小菊先輩たこ焼き奢ってくださいよ~」
ワイワイガヤガヤ
万「そろそろ花火が始まるね」
ち「うーん」
楓「あ、先輩、ここだとちよが花火見えないかもしれないんで……」
椛「ああ、それもそうだな。おい、移動するぞ~」
近くの丘の公園にて
ち「わざわざすみません」
万「いいんだよ。ちょっと遠いぐらいが綺麗に見えていいでしょ?」
ち「でも……」
万「俺に任せて小桜さん。超能力者、舐めんなよ~」
フワッ
ち「わ!! う、浮いてる……」
万「花火に近づくよ。大丈夫、地上からは見えないし、花火の熱も感じないから」
ち「わー。綺麗!! 散っていく花火を、花火の中から見られるなんて……!!」
万「これは超能力者の特権だね。けど、今の小桜さんも負けないぐらい綺麗だよ」
ち「……そういう歯の浮くセリフ、どこから仕入れてくるんですか?」
万「ときめかない?」
ち「うーん。狙いすぎてて引きます。あと、サラッとお尻触ってますし」
万「あはは。それはご愛敬ってことで」
地上の四人「いつまでイチャイチャしてんだよ……」
リンゴ飴でセクハラする万はあえて書きませんでした。
NEWS「おとといから行方が分からなくなっている高山花子ちゃん11歳の捜索が……」




