【超能力先輩と流しそうめん】
万からメッセージが来ています
万『小桜さん、金曜日空いてる?』
ち「先輩からLINEだ。しかも個人の方で……?」
ち(普段は一方通行のテレパシーか、グループトークなのにどうしたんだろう)
ち『空いてると思いますよ』
ち『デートのお誘いですか?』
万『それはまた今度ね。前に言ってた椛のキャンプ、一緒に来ない?』
ち(デートは今度してくれるんだ)
ち『楓も誘っていいですか?』
万『もちろん』
そして金曜日……
楓「あれ、先輩からは会長さんも来るって聞いてたんだけど……」
椛「まぁ、それなりに世話になってるから、誘いはしたんだがな……」
愛「生徒会の仕事でどうしても来れないって」
ち「なんか、生徒会室で、鏡柳先輩の名前叫びながら泣いてそうですね」
椛「フッ、あり得るな」
葵「愛くーん!! 私もそっちに行くからねー!!」
副会長「その前に仕事してください」
万「ほら、おしゃべりしてないで、早く運んでよ」
愛「っていうかさ、キャンプ会場に着いてから、アポートで呼び出せばよかったじゃん」
ち「それはそうですよね。なんでそうしなかったんですか?」
椛「はぁー。お前らな、キャンプを舐めるなよ」
楓「いや、ゲームを通じて興味を持った先輩には言われたくないです」
椛「キャンプは準備段階から楽しいんだよ」
愛「すくなくとも、重い荷物抱えてバスに乗るのは楽しくなかったかな」
椛「あとから振り返ると、その重さが思い出に変わるんだよ」
万「でも、ほとんどの荷物を友田さんの家から借りたよね」
椛「協力し合ってこそのキャンプだろう」
ち「岸先輩が持ってるのって、ゲーム機と人数分のアイスだけですよね」
万「物体の重さを消せるから、ほとんど俺が持ってるしね」
椛「お前ら、そんなに俺をいじめて楽しいか……?」
全員「それなりに楽しい」
椛「そりゃよかったな……」
椛「じゃあ、さっそく準備していくか。友田、どうすればいいんだ?」
楓「結局私任せなんですね……」
なんやかんやあって
ち「テント、小さいね」
楓「まぁ、日帰りのつもりだから、屋根だけだしね」
愛「椅子ここに置いちゃっていいかな?」
万「あれ、ところで椛はどこに行ったの?」
椛「ふはは、そこの森の中に大きめの竹を見つけたぞ」
椛「これで流しそうめんやろうぜ」
愛「……そうめんなんて買ってきてないよね」
椛「あ……。万、なんとかしてくれ」
万「それでいいのか言い出しっぺ……。分かったよ、近くのスーパーに行ってくる」
シュン(瞬間移動の音)
楓「私、無人島にもっていくものは小菊先輩かな」
ち「奇遇だね。私も」
10分後
椛「うん、そうめんを流すところも作れたし、始めるか」
楓「竹の加工上手ですね」
椛「道具の扱いなら世界一だからな。あと、物の加工もな」
ち「それだけ聞くと、超能力者じゃなくて職人なんですよね……」
万「じゃあ、流すよー」
椛「よしこい!! って、掴めねぇな」
ち「あ、私いただきまーす」
愛「どう? 即席の割には美味しい?」
ち「あー、ちょっとしょっぱいですね。めんつゆ濃すぎませんか?」
楓「水たす?」
ち「うん」
椛「今度こそ!!」スカ
愛「じゃあ、僕がいただきまーす。うん、コシがあっておいしいね」
椛「なんとなくオチが読めたが、諦めねぇぞ」スカ
楓「あんまりメタいこと言っちゃダメですって!! うん、美味しい」
椛「ああ、くそ。全然食えねぇな」
万「というか、ナチュラルに俺が流す役なんだね……。誰か変わってよ」
愛「あはは。なんとなく万はそういう役回りだよね」
ち「先輩、私が交代しますよ」
万「小桜さんだけが俺の天使だよ。けど、届く?」
ボコッ
ち「余計な一言が多いです」




