【超能力先輩と折り紙】
万「ハロー」
ち「あ、先輩遅いですよー」
愛「また図書室寄ってきたの?」
万「まぁね。今日は面白い本を見つけてきたよ」
愛「なになに? 『簡単 わかりやすい折り紙講座』」
万「そう。コンビニで折り紙も買ってきてるよ」
ち「なんでこんな時ばかり用意周到なんですか!?」
愛「折り紙とか懐かしいな。椛が作った鶴はほんとに飛ぶんだよね」
ち「さすが超能力者。エピソードがいちいち濃い」
万「暇つぶしに、何か作ってみようよ」
愛「折り紙ガチ勢の椛がいないからいい勝負になりそうだね」
ち「折り紙ガチ勢!? そんな派閥あるんですか……」
ち(でも、あの先輩のことだから、イメージしやすいけど)
愛「じゃあ、お題は無難に鶴にしてみようか」
ち「一番きれいに折れた人が勝ちですか?」
万「小桜さんと折り紙、似合うねぇ」
ち「先輩、それどういう意味ですか?」
万「ギブギブ!! 腕極まってるから……」
愛「あはは。すごいね小桜ちゃん。万に関節技なんて」
ち「ええ、最近覚えました。どこかの誰かさんたちの身長いじりに対抗するために」
愛「行動力の方向性おかしすぎない!?」
愛「小桜ちゃんも意外にぶっ飛んでるよね」
万「ほら、二人がしゃべってる間に完成したよ」
ち「おお!! 先輩早いですね。クオリティも高い」
愛「万は超能力抜きにしても器用だからね。ただ手加減という言葉を知らないだけで」
万「失礼な!! 手加減するのはよくないと思って本気でやってるだけだよ」
ち「いや超能力者の本気はズルくないですか!!」
愛「ほら、僕もできたよ」
ち「鏡柳先輩のは……独創的ですね」
万「羽多くない? 七面鳥みたいになってるけど」
ち「それを言うならクジャクですよ」
ち「やっとできました!!」
万「結構時間かかったね」
ち「鶴の折り方なんて覚えてないですよ!! 先輩たちが早すぎるんです」
万「どうする? ほんとに飛ばす?」
ち「そんなことがしたくて折ったわけじゃないですけど、見たいです!!」
愛「小桜ちゃんは、こういう時は素直で純粋だよね」
万「ほーら、飛んでるよ」
ち「……」
万「あれ、あんまり嬉しそうじゃなけど。どうかした?」
ち「なんかイメージと違いますね」
愛「まぁ、ただ浮かせてるだけだしね」
万「椛なら本物の鶴みたいに動かせるんだけどね」
ち「羽を動かしたりとかできないんですか?」
万「俺力加減が苦手だからさ。うっかり壊しちゃうかも」
ち「別に壊してもいいですよ。そこまで思い入れはないですから」
万「どうせ壊すんだったら、愛のを使おうよ。迫力あるよ」
ち「いいですね。やってみましょう!!」
愛「いやダメだよ!! この子は僕が育てるんだから」
万「紙は育たないでしょ」
万「そのクジャク動いたら迫力すごいと思うよ」
愛「ダメだって。僕が作ったんだから、家に飾るんだよ」
愛「っていうか元々は、折り紙勝負じゃなかったの!?」
ち「勝負はもういいです。折り紙を飛ばしましょうよ」
万「なんて自由な娘でしょう」
皆さん、折り紙得意ですか?
私はめちゃくちゃ苦手でした。鶴なんて折れません。




