【超能力先輩と魔法】
ち「あ、めずらしく岸先輩もいる……」
椛「なんだ、俺がいちゃマズいのか?」
万「ただ珍しいってだけでしょ」
万「部室に来てたとしても、そっちのカーテンの部屋で引きこもってるだけだからね」
ち「え、いつも居たんですか!?」
椛「そりゃ、ヘスティは俺の彼女だぜ? 会いに来て当然だろ」
(※ヘスティは椛が部室に付けた名前)
万「こっち側に来ているときはたいてい、向こうの誰かと喧嘩した時だから。覚えておくといいよ」
椛「余計なことを言わんでいい。それと喧嘩じゃない。お説教されたんだよ」
ち「お説教? 何をですか?」
椛「向こうに置いてる人体模型が、生身の人間とのかかわりを大切にしなさいって……」
ち「ジョークにしては笑えないですね。」
椛「そんなことより、俺はゲームで忙しいから構うな」
ち「とっても自由なことで……」
万「小桜さん、今日も宿題出てるの?」
ち「はい。国語と物理です。また教えてもらっていいですか?」
椛「おまえら、いつもそんな感じなのか?」
ち「そうですよ? 聞こえてきませんでした?」
万「あのカーテン防音仕様だからね。きこえないんだよ」
ち「岸先輩の能力が一番利便性高くないですか!?」
万「扱いが難しい超能力者でごめんなさい……」
ち「ああ、落ち込まないでください。めんどくさいので」
椛「お前、結構バッサリだな……」
万「めんどくさい? めんどくさいって……。小桜さんが、めんどくさいって……」
椛「そういうところがめんどくさいって言われるんだよ」
ち「岸先輩も結構容赦ないですよね」
椛「まぁコイツ相手に遠慮する必要なんてないからな」
万「俺、部長なんだけどなぁ」
ち「ところで、岸先輩は何やってるんですか?」
椛「たいていがゲームだな。最近はリメイクされたドラクエをやってる」
ち「あー。それだったら私も知ってますよ!!」
ち「あれ? そういえば先輩って何でもできる超能力者なんですよね?」
万「なんか嫌な予感がするけど、まぁおおむね何でもできるよ」
椛「ああ、小桜が言わんとすることはわかった」
ち「先輩って魔法とか使えるんですか?」
万「やっぱりそうなった!!」
万「無理に決まってるでしょ。超能力とかっていう次元じゃなくない!?」
椛「いや、普段の超能力も魔法みたいなものだろ」
万「たしかに。それはそうか。」
ち「試しにやってみてくださいよ」
万「えー魔法っぽくはならないと思うよ?」
ボウッ!!
万「炎の魔法!!」
椛「ただの発火能力にしか見えないな」
ち「もっと火の玉っぽくできないですか?」
万「ええ!! これ以上は難しいと思うけど……」
万「ちょっと練習してみるよ」
椛「わざわざ練習するのかい。変なところで律儀なやつだな」
しばらくして……
万「改めて炎の魔法!!」
ち「おおー。それっぽい」
椛「すげぇけど……。なんか不自然な気が……?」
スマホポロリ
万のスマホ「誰でも出来る。簡単マジック!!」
ち「……」
椛「……」
万「……」
ち「超能力者がマジックに頼るなぁ!!」




