【超能力先輩と王子様】
ち「先輩、おはようございます!!」
万「え、おはよう?」
愛「ずいぶん大きい紙袋持ってるけど、何それ?」
ち「楓からミュージカルに使う衣装を借りてきたんです!!」
椿「ずいぶん元気に言うわね? 衣装なんてどうするのかしら?」
ち「椿先輩、普段私がどんな目に遭ってるか知ってますか?」
椿「なにかしら? 後輩いじめなら見過ごせないわよ?」
愛「僕たちは長いこと椿先輩の理不尽に耐えてきたような……」
椿「何かしら、愛?」
愛「いえ!! なんでもございません」
ち「私はいつも先輩のオモチャみたいな扱いをされているんです」
万「いやいや、そんなことしてないよ!?」
椿「あなた、そんなひどいことをする人だったの?」
万「違いますよ!? 知ってますよね?」
愛「もしかして、たまにやってるコスプレの事?」
ち「そうです!! 最近、特にひどいんですよ」
万「そ、そうだっけ?」
ち「覚えてますか? 初めてのコスプレは幼稚園児の服ですからね!?」
愛「あー懐かし~!!」
椿「アナタ、後輩に何て格好させてるのよ……」
万「え、いや、ちが……!!」
ち「なので、今回はやり返そうと思いまして」
椿「やり返す?」
ち「ミュージカルに使う、王子様の服です!!」
愛「うわ、めっちゃ派手……」
椿「きらびやかで、素敵ね……」
万「なにこの、フランスの皇太子が着てそうなやつ」
ち「フランスの皇太子が着ているやつです!!」
愛「これ、ディズ〇ー映画のキャラが似たような服を着てるよね」
椿「で、その恥ずかしい格好を万がするの?」
ち「はい、いつも私が受けている辱めを味わってもらおうと思いまして」
万「マジで言ってる? もうすぐ高3になるのに、この格好はきつすぎるって」
ち「高校生に七五三用の振袖もきついですけどね!!」
愛「まぁまぁ、いつも小桜ちゃんに恥ずかしい格好させてるんだから」
椿「そうよ。人にやらせておいて自分はやりたくないって言うのはわがまますぎるわよ?」
万「2人とも、本音は?」
椿「想像しただけで笑えるから、ぜひ着てみてほしいわ」
愛「写真撮って椛たちにも共有しようと思って」
万「すっげぇムカつく笑顔!! 本気で殴りてぇ……」
ち「おお、珍しく先輩の口が悪い」
ち(まぁ、先輩が嫌がるのは想定内。私には秘策がある!!)
万「他の服を着るから、コレは勘弁してほしいな……」
ち「お兄ちゃん、お願い」ウルウル
万「ウッ……!! 分かったよ。少しだけね」
ち(さすが先輩、ちょろい)
20分後……
万「マジで、ただのコスプレグッズのわりに意味不明な構造してた」
愛「なんで僕が手伝いをしなきゃいけないんだよ……」
椿「あら、あらあら!! あらあらあらあら!!」
ち「うわぁ……」
万「なに、その反応。少しは何か言ってよ……」キラキラ~(ちよヴィジョン)
ち「せ、先輩、その状態でお姫様抱っことかしてもらえませんか?」
万「また? 小桜さん、これ好きだね……?」キラキラ~
ち「ハイ、すきでしゅぅ~……!!」プシュー(顔真っ赤)
愛「メルヘンキラー万……」ボソッ
万「そこ!! 今小声で悪口言ったでしょ!!」




