【超能力先輩と過保護】
万「……ということがあって、俺が小桜さんを助けたって感じかな」
楓「怖いですね。ちよ、大丈夫だったの?」
ち「まぁ、先輩が助けてくれたからね」
愛「まさか、僕たちが追いかけていた誘拐犯とは、別の誘拐犯が現れるなんて思ってもみなかったよ」
葵「私がもっと早く二人を帰していればこうはならなかったからな。私の責任だ」
ち「いやいや、ただ運が悪かっただけですって。気にしないでください」
楓「それに悪いのは誘拐犯であって、会長さんじゃないですよ」
ち「何より問題なのは、先輩がうざいことです」
万「うざ……!? 俺はただ小桜さんが心配なだけだから」
椛「たしかに、いつも以上にべったりだな」
葵「あんまり他の人の前ではやるなよ。小菊」
万「うん、迷惑にならない程度に気を付けるよ」
ち「だったら、手を離してもらっていいですかね!?」
ち「今日部室に来てから、ずって、手握ってますよね」
万「心配なんだよ。それに、昨日は怖い思いもさせちゃったし」
ち「怖かったですけど、なにもされてないですから!!」
愛「万って昔から心配性だったし過保護だったよね」
椛「俺が転んだ時にはまっさきに絆創膏持ってきたしな」
愛「しかも保健室まで、お姫様抱っこで運ぼうとしたしな」
楓「なんですか、その面白エピソード」
葵「そういえば、一年の時、クラスの女子を背負って運ぼうとして怒られてたな」
ち「……先輩は、誰にでもそんなことするんですね」
万「ちが……!! その娘が、体育で怪我をしたからだよ。たまたま日直だったし」
楓「どうかんがえても日直の仕事内容ではないと思います」
愛「まさしく過保護って感じだよね。ちょっと遅くなっただけで、送迎しようとするし」
万「だから、それは心配なんだって。部長としての責任もあるし」
椛「女はともかく、俺達は男子高校生だぞ? しかも超能力者。何を心配してるんだ?」
楓「私だって、不審者蹴とばして逃げ出すぐらいの胆力はありますしね」
葵「ああ、女子高生を舐めるなよと言いたい」
万「で、でも、小桜さんは、危ないよね?」
ち「ただの心配ならともかく、子ども扱いされるのは勘弁してほしいですね」
万「でも、瞬間移動で帰れるの便利じゃない?」
椛「普通に変える手段なんていくらでもあるから大丈夫だろ」
愛「今は、電車やバスがいっぱいあるからね」
葵「私はたまに自転車で通学してるしな」
楓「本当に遅くなったら、親に迎え来てもらいますし」
ち「先輩はもうすこし、自分のために超能力を使った方が良いですよ」
万「もしかして、俺っておせっかい?」
ち「もしかしなくてもおせっかいですね」
万「もしかして、迷惑?」
全員「いや、迷惑ではない(じゃないですよ)。助かってるのは事実だ(です)」
万「……小桜さん、心配してもいい?」
ち「どんな質問ですか!? まぁ、全然いいですよ」
ち「それに、先輩に手を繋がれるの、嫌じゃないですし」ボソッ




