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お題シリーズ

乙女ゲーム エンド

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2020/12/23



 リアリティがない。

 この世界はまるでモノクロのようだった。


 知ってる光景に、知ってる人物、知っているセリフに知っている言動。


 まるで、よくできた劇の中に放り込まれたようだった。


 だから、まともに生活なんてできるわけがない。





 私は、なぜか気が付いたら別の世界にいた。


 でもそこは、私がプレイした乙女ゲームの世界だったのだ。


 乙女ゲーム転生というやつだろう。


 はじめはワクワクした。


 その世界で、私が主人公の立ち位置にいると知った時は、ドキドキもした。


 恋愛ゲームの世界だったから、好きなキャラに会えると思って胸が高鳴った。


 けれど、興奮は一瞬。


 私の熱は冷めていった。


 まるで映画。まるで劇。


 いいや、それらよりもたちが悪い。


 それらは見るのをやめる事ができるのだから。


 でも、私は逃げる事が出来ない。


 周囲のすべてを予定調和で囲まれてしまっているのだから。


 映画の中の、劇の中の登場人物が、どこに逃げるというの?


 私は、この気持ちの悪いゲームのシナリオが終わるまで、ひたすら息を殺してじっとしていることにした。


 そして、最後のイベント。


 恋愛ゲームとしての多くは、告白でしめられる。


 想いが実ってめでたしめでたし。


 けれど、自分の殻にこもって過ごしていた私には、そんな相手はいない。


 やがて、誰とも思いを通わせることなく、原作シナリオのすべてが終わった。


 ああ、これでやっと解放される。


 そう思った瞬間。


 世界が暗闇に包まれた。




「ねぇ、これ変わったゲームだったね。主人公の性格がずっと暗いし。マルチエンディングなのかな? 何かフラグ立てそこねた?」

「攻略サイト見てみようか。あれ、これシナリオが違う。もしかして偽物買っちゃったとか? えーやだぁ。高かったのにぃ。気味悪いし捨てちゃおっか」

「そうだね。面白くなかったし」



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