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アルルカン

本日はこの小説を読んでくださり誠にありがとうございます。

誤字報告などを頂き、とある方の感想にて飯酒盃という名が出てきた事で気が付いたのですが、

この度私は姉崎和樹の名を飯酒盃と間違いておりました。こちらは姉崎和樹のハンドルネームとして使用する予定だったのですが、現在書いている途中の部分と混同してしまい、間違いで先に出してしまいました。本当に申し訳ありませんでした。

今後はこのようなことが無いよう、確認作業等をしっかりとしていきたいと思います。

本当に申し訳ありませんでした。


 微睡から目を覚ます。時刻は5時を少し過ぎた所。

 目覚ましの時刻には少し早いけれど、早起きは三文の徳と言いますし、何よりゲームの時間を確保する為にも家事は少しでも早めにやった方が良いでしょう。

 そう決起した私は早速ジャージに着替えて部屋を飛び出ました。

 とりあえずは掃除から、次は朝食の準備をして、宗十郎さんを叩き起こして荷物のチェック。

 相変わらず、ケータイと財布を布団の端っこに忘れていたので鞄の中に放り込んで、お弁当箱と水筒も。

 去っていく家族の姿に小さく微笑んで、私は一度伸びをします。やる事はたくさんあるけれど、まあ、今はまだ冬休みですし。ちょっとした休憩がてらにゲームの一つでもいいでしょう。

 どうせ宿題は終わらせていますし、今期はバイトを入れてません。暇をつぶす相手もいなければ、散歩をするには少しばかり人恋しい。

 ……姉崎さんはおそらく今頃実家の手伝いの最中でしょう。なら今は仮想世界にはいませんね。

 入った途端にあの変態紳士服に出会うのだけは正直避けたいので、風よけ代わりの姉崎さんがいれば逃げやすそうなんですが、まあ、こればかりはしょうがないので。さて、それでは今日もゲームを始めましょう。


 ベッドの上で寝転んで、転がるように沈んで浮いて、気が付けばすぐさまゲームの中へと移動する。

 一瞬冷たさの様な物を感じて目を閉じて、すぐに開く。──そしてエントランスの中央でポットを高々と上げながら、零れ落ちる紅茶を大口を開け、わざとらしく伸ばした舌で受け止める変態の姿。謎のポーズは最早ご愛敬とでも言えばいいのでしょうか。

 幸い、気付かれていない様なのでこっそりと玄関から外へと出た。昨日作ったはまるんスペースに移動しました。

 そこにいたのははまるんと、……金ぴかの男性。なんとも奇妙な組み合わせで、同じ金色でも深みが違う事に気が付きます。

 はまるんが蜂蜜ならこの男性はまるで太陽のようです。ぼんやりとその姿を眺めながらグラスサイレージを取りだして、


「はまるん、ご飯ですよ」

「めぇ」


 はまるんにご飯を上げながら、その男性に声を掛けました。

 肌の色以外、全てが黄金のその人は、まるで不思議な物を見るみたいにこちらを見ています。

 正直この配色は目に悪そうとか、なんでこんな機械的な姿なんだろうとか、色々と言いたい事はありましたがまず第一に言いたのはたった一言。……この人、なんというか、見た目の割にまともに見えます。


「ああ、もしかして君が昨日アーデルハイトさんが連れてきた新メンバーかな?」

「ドゥムジと言います。今後ともよろしくお願いします」

「ああ、よろしく。僕はこのクランの代表をしているアルルカン、変人奇人しかいないクランだけど、一応全員仲間想いの良い奴ばっかりだから気に入ってくれると嬉しい。……ところで職業を教えて貰ってもいいかい?」


 別に隠す事もなかったので正直に羊飼いと答えました。

 そうすると嬉しそうにユニークか、お仲間が増えたと小さく呟いたので彼もユニーク職業なのでしょう。

 こちらも聞いてみると彼は黄昏の義賊という職業らしい。なんでもこの世界に存在する童話の一つがモチーフとなった職業らしく、普通の盗賊系の職業と比べて特殊な立ち位置にいるらしい。ちなみに同じくランダムで出現したらしく、番号は1だったようです。


 それを照れ臭そうに頭を掻いて言う彼の髪の毛を、もちゃもちゃとはまるんが噛んで遊んでいるせいで話が半分くらいしか入ってきませんでしたが、まあそれは別にいいでしょう。むしろアルルカンさん場所交代お願いします。もちゃもちゃ羨ましい。……代わってもらってもちゃもちゃしてもらったのでご満悦でした。

 何故か凄く残念な物を見る目で見られましたが、はまるんとのふれあい以上に大切な物などないのですと力説したら距離を取られました。……何故かしら?


「そう言えば今日はアーデルハイトは中々来れないって言ってたけど、その間君は何かするつもりなの?」

「とりあえず今日はたらいに水をはってそこに毛を投入して放置しようかなって思ってます。後ははまるんのお乳が手に入ったからそれでチーズでも作ろうかなって。……材料ないので買わないといけないんですけどね」

「羊乳チーズの材料となるとヨーグルトとレンネットでフェタチーズが作れるらしいね。山羊乳を使うレシピもあるみたいだけど、……えっと、多分だけどドゥムジさんははまるんのお乳だけで作りたいんだよね?」

「もちろんはまるん100%が目標ですね」

「だとするなら、まずはヨーグルトとレンネットが必要なんだけど、……はまるんヨーグルトを作る為には市販のヨーグルトを買うのが一番早いかな」


 それは私も分かっています。何せ自家製ヨーグルトを作ろうと一時期必死に調べたので。

 ヨーグルトを少量使用することで簡単に作れます。ではなくて一からヨーグルトを作る方法が知りたいのに中々載っていないのは何故でしょう。レモンかければどうにかならないかなと試したらチーズになったのはいい思い出です。美味しいけど違うんです。

 だから100%の為にそれだけは許容する事にしました。調べても出てこない物は妥協するしかないのです。

 なので問題はレンネットなのですが、……レンネットは子羊の第四の胃袋に存在する成分から作られるか、もしくは細菌から採取する方法くらいでしか存在しません。最近遺伝子組み換え云々とありますがゲーム世界に求めるべきではないでしょう。

 前途多難に落ち込む私にはまるんは角を何度も擦り付けてきます。サイズ差の関係もあって正直吹き飛ばされそう。まあ、気合で受け止めますが。


「レンネットに関しては一部のモンスターを倒せば入手できる可能性があるよ」

「それは子羊モンスターですか?」

「正解、此処から近い場所にいるから狩ってみるかい?」


 正直私では狩れそうにありません。まず攻撃速度が遅い、攻撃力が足りない、おまけに防御力も紙同然。

 なのでアルルカンに手伝ってもらえませんかと頼んでみました。


「付き合っていただけますか?」

「いいとも、僕でよければ喜んで」


 こうして、私はチーズの為に子羊の胃袋を求めるのでした。

 ……可愛かったらどうしよう。




【アバター】ドゥムジ【職業】羊飼いLV2(1/50)【成長点】0

【スキル】羊飼い─牧羊犬召喚、薬学、植物知識、羊知識、投石技術、神聖魔法の複合スキル─羊飼い七つ道具─剪毛鋏、牧羊杖、乳瓶、蒐毛袋、たらい、糸車、編み棒─

【装備】若草色のシャツ、ジーンズ、サンダル、羊飼いのコート

【ファミリア】黄金羊のはまるん/再生(毛)【性格】甘えん坊、短気、感情的

2018/2/22誤字修正

誤字報告ありがとうございました。

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