表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

一章

「ねぇ!・・・・ねぇってば!!」

「なんだよ。うるせぇな」

 母親がおこしにきた。なぜそんなにあわててるのだろう。

「さやかちゃんがまだ帰ってきてないみたいなのよ!何か知らない!?」

 ・・・・・は?

 状況が理解できなかった。

 さやかがまだ帰ってない?

「・・・・冗談はよせよ。」

「冗談じゃないわよ!今さやかちゃんの親から電話がきてるの!さやかがそっちに来てないかって!」

 俺は急いで立ち上がり、電話のほうへ向かった。

「もしもし!さやかは本当に帰ってないんですか!?」

『えっ・・・。そっちにもいないの・・・・?』

「・・・・はい。今探しに行きます!!」

 おばさんのそのあとの返事を聞くのが怖かったから、俺は逃げだすように外へ出て、自転車に乗り駆け出した。

 全速力で自転車をこぎ、探し回った。

 しかし、高校2年のガキが見つけられるはずもなく、疲労感がたまっていくだけだった。

 3時間探し回ったが、見つけられなかった。

 家に帰り、自分の部屋に閉じこもった。何回も電話したが通じなかった。最後にメールを送って俺はベッドに横になって泣いた。

 30分ほどしてコンコン、とドアをノックする音が響いた。

 しかし、そんなのに返事をするほどの余裕が俺にはなかった。しかし、横になって泣いているところを見られたくなかったので、起き上がり、明○のジョーの最後の試合の後みたいな格好で座った。

 入ってきたのは見たこともないおっさんたち二人だった。たぶん刑事だろう。その横に助手みたいなのがいる。

「話をきいてもいいかね」

 刑事っぽい人は言った。

「・・・・」

 俺に答える気などなかった。ただただ出て行けと心で念じた。

「ねぇ、き・・・」

 おっさんの声を遮って言った。

「うるせぇな!一人にしてくれよ!!」

 俺はひどい表情をしていたのだろう。刑事たち二人は少し驚いたような顔をして部屋を出て行った。

 それを確認してまたベッドに横になった。

 もう自分でもどうしたらいいかわからなかった。泣きじゃくることくらいしかできなかった。



 どれくらい時間がたっただろうか。泣き止んで時計を見ると、昼の12時をとっくに過ぎて、2時になろうとしているところだった。

 部屋から出て階段を降り、リビングに行った。

 するとそこにはまだ刑事たちがいて、親と話をしていた。

 リビングの扉を開けるとその3人は俺を見た。

「もう、大丈夫なのかい?」

 母親が心配そうにそう聞いた。

「大丈夫なわけないだろ・・・。」

 自分でも驚くほど低く、小さな声でうつむきながら答えた。

「なら、また今度にしよう。」

 そういうと刑事たちは身支度をして「じゃあ、どうも。」といいながら帰っていった。

 急に抱きしめられた。

「一人で抱え込むんじゃないよ。お前のせいじゃないんだから。大丈夫、きっと見つかるよ。だからいつまでも泣かないでおくれ。こっちまで悲しくなるじゃないか。」

 母親がやさしい声でそう言った。 

 そして俺はそのやさしさに甘えて、母親の腕の中でまた、泣いた。

読んでいただいてありがとうございます。

これからもちびちびと書き進めますのでよろしくお願いします。

今回は結構雑になってしまったかなと思っています。

感想は何でもいいので書いてくれると嬉しいです。よろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ