表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファンタジー世界de『貸し自転車屋さん』始めました  作者: 鴉野 兄貴
第十五章 デバガメどもと伝説の女傭兵
47/128

F70戦闘機(B92.5 W56 H90)舞い降りる

『わが生涯に一遍の悔いなし!!!!!!』


 不運というかよりにもよってというべきか。『滅びの街』の温泉にお忍びで視察に来ていた皇女の裸を覗こうとした無謀な男たちは、事態を聞きつけ全裸で飛び出した勇気ある一市民に取り押さえられた。


「あれこそ女神」「天使が降臨した」「もう死んでもいい」「脱糞した」「おしっこちびった」「むしろ見即射」


 黙れ。


「皇女さまのお役に立てて光栄ですわ」


 異国の女性は穏やかに微笑む。


「驚いたぞ。『悠久の風』の都にいると思ったのに」

「私も現地でお会いするまでは皇女さまが『悠久の風』にいらっしゃるものとおもっていました」


 女性にとって一人旅は危険の連続だ。

 宿屋に泊れば即慰み者にされる。あるいは『女性はタダ』が公然とまかり通っている。よそ者の女は即拉致される美しい女なら縛られて無理やり妻にされてもおかしくはない。相部屋に無理やりされて鍵を渡される。そもそも鍵のない宿のほうが多い。

 ギルドや神殿などのコネがない女は事実上家から一歩も出れないようなものらしい。



「でも、最近は宿屋さんも査察が入るようになりましたし、女の人の旅も前よりずっと快適なのですよ」


 女性はそういうが、ぼくから見るとまだまだだと思うけどなぁ。


「ジテンシャに乗って色々きれいなものをみて、色々楽しいものが見れました。故郷では見れません」


 夢見るようにほほ笑む女性はどうみても武装した男数人を素裸に棒切れ一本で撃退したとは思えない。


「私、強いですから」


 華奢できれいな腕で力瘤を作るしぐさをみてぼくらは噴き出した。

 まさか、魔力が身体能力や、本来体重的に振り回せない武器を扱うための力にもなるなど、想像もつかない。



 初代『天使』アンジェラ。


 数百年にわたって伝説とされる傭兵。

 山賊団や略奪団同然だった傭兵たちの素行を改善し、傭兵騎士団や傭兵ギルドを設立。

 街道を整備し、武装街道敷設部隊を新設。街道の安全に生涯を費やす。



 後に女男爵バロネスと呼ばれるようになるなど、この時点のぼくらは知らない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ