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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

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▶ 異世界転生シリーズまとめリンク

転生して異世界で出会った超可愛い子供達

掲載日:2026/02/23

「……いいか、俺の依頼料は高いぞ」

「おお、受けてくれるのか! そりゃ助かった」


農園を経営しているという男は、困り果てた様子で俺に不作の調査を依頼してきた。報酬は銀貨100枚。

(ふむ、悪くない。転生直後の資金稼ぎにはもってこいだ)


「じゃあ、あっちに見える農園から調べてみてくれ」

「わかった。すたすた……」


俺は意気揚々と歩き出した。だが、ふと気づく。

「あ、おい! 報告はどこに……くそ、行っちまった。まあいい、農園主なら街で聞けばすぐわかるだろ」


そんな俺に、通りすがりの男が声をかけてきた。

「なぁ、あんた」

「あ? お前も依頼か?」

「いいや。それより、あっちに走っていった少女を追いかけなくていいのか?」


男が指差した先には、風のように路地を駆け抜ける小さな背中。

「……何でだ?」

「あんたがさっきの男と話してる隙に、あんたの財布……スられてたぞ」


「そんな馬鹿……あ、ああくそ!!」

慌てて腰を叩くが、そこにあるはずの感触がない。


「どっちへ行った!?」

「向こうの角を曲がっていったよ」

「恩に着る!」


俺は必死に路地裏を駆け抜けたが、そこにはただ、湿った壁と野良猫がいるだけ。


「………………くそ、見失っちまった。あのクソガキが……!!」


(完)


リライト特別超過ep。2022→2026


「おいガキ共、ちょっと話が……って、お前ら何やってんだ?」


路地裏でしゃがみ込む子供たちに声をかけたが、返ってきたのはあまりに冷酷な一言だった。

「見れば分かるじゃん。蟹の手足、一本ずつ捥いで遊んでんだよ」


「レイー! あっちでデカいカエル見つけたぞ! 尻に魔法石突っ込んで破裂させようぜ!」


(……なんて残酷なガキ共だ)

戦慄しつつも、俺は本来の目的を思い出す。


「おい、そんな事より、この俺から盗んだもんがあるだろ。とっとと出せ」

「知らないよ。なあレイ?」

「そうそう、知らなーい、知らなーい」


「嘘言ってんじゃねーよ! さっさと出せ!」

食い下がる俺を、子供たちは嘲笑うように囲んだ。


「証拠でもあるのかよー!」

「そうだそうだー! 証拠! 証拠! 証拠! 証拠!」


リズムに乗った煽りコール。俺の血管が切れそうになったその時、リーダー格の少年がニヤリと笑って懐から何かを取り出した。


「なあ、おっさん。これのことか?」


チャリンッ


「なっ!? お前、やっぱり……!」

「ほら、これだよ」


俺が慌てて手を伸ばした、その瞬間。


「ぽいっ」


少年は、何の未練もなく財布を隣の深い井戸へと投げ捨てた。


ぽちゃん、ブクブクブク……


「あ……」

呆然とする俺を尻目に、ガキ共は一斉に駆け出す。


「ばーかばーか、べーだ! 子供相手にムキになってんじゃねーよ、うんこ野郎ー!」

「うんこ! うんこ!」


遠ざかる罵声を背に、俺はただ、泡を吹いて沈んでいく財布を見つめるしかなかった。


「……クソガキ共が」


(完)

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