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第十三話
起きたくなくてもお日様は昇るし、サイコロは転がるんだ。
日の出のような「1」が出た。どうして1は赤いんだろう?
そう思いながら、もぞもぞ這って次のマスへ進んでいく。
1マスなのに地面を這っていったせいかなんだか遠く感じた。
辿りついたマスには「初めての惑星」と書いてあった。
惑星……。ええっと、地球は太陽の第三惑星なんだっけ。
マスは青い光を放っている。朝の光だ。
そういえば、今はお正月なんだっけ。初日の出が昇って、私は行かなかったけど初詣をして。
一年が経ったから、何もかも生まれ変わるんだ。
この地球だって、私だって新しくなるんだ。
青いマスには所々みずみずしい緑がそよいでいて、まるで地球を上から眺めているみたい。
「僕の初恋も君だしね」
緑のもこもこが一つ、マスからふわりと浮き上がってきた。
ああ、緑といえばこの羊だった。
私は呆れつつも、しばらく会っていなかったからちょっと安心しながら羊に触れた。
もこもこだ……。
お題:初めての惑星