プロローグ
できる限り毎日投稿できるようにします!
どうしてもできない時は許してください……。
誰かと話すことが少しだけ苦手。
それは小さい頃からずっと同じで、わたしはそんな自分がちょっと嫌い。
お話をしようとすると急に声が出なくなってしまう。緊張して全身から汗が出てきて、頭の中も真っ白になる。
みんなが簡単にできることもわたしにとっては難しかった。
最初はみんな、そんなわたしにも優しく話しかけてくれる。でも時が経てば、次第に避けるようになっていく。
それはそうだ。わたしなんかに話しかけたところでちっとも楽しくないんだから。
石みたいに固まって、話を聞いているのかすらよくわからない。自業自得だ。
和気藹々と楽しそうにしている人の輪。それを少し遠くから眺めるのにも、そろそろ慣れてきた。
進学するたび、進級するたびに同じことの繰り返し。
それでも毎年、今年こそはって頑張るけど、やっぱり声が上手に出てくれることはなかった。
そしてまた今年も授業を受けて帰るだけの味気ない学生生活を送っている。
一人でいることが当たり前で、それが日常。そんな現実を受け入れているけど、平気なわけじゃない。ただ我慢して、自分を納得させる術を覚えただけ。
本当の気持ちに蓋をして、気づかないフリをしてるだけ。
寂しいし、悲しい。
楽しそうにお話しているクラスの子たちを見るたびに、胸がキュッ痛くなる。
わかってる。わたしがいけないだなんてことずっと前からわかってる。
でも、わたしはすごく我儘な子だからどうしても願ってしまう。
お友達が欲しい──。
小さい頃から誰かが周りにいるってことがなかった。
家でも学校でもそれは変わらなかった。
どこにいても一人ぼっち。物心がついた頃には、それが日常になっていて特に気にすることもなかった。
あたしは所謂鍵っ子ってやつで、親が帰ってくる頃には夜も遅くて寝ていることがほとんどだった。
別にそのせいってわけじゃないけど、暇つぶしにテレビをよく見ていたあたしはどうやら口が悪かったらしい。自分じゃ気付いてなかったけど、よく見てた刑事ドラマやなんかに影響されていたのかもしれない。
だけど年頃の女子というのは歪なものに敏感になりやすい。口が悪かったってだけで、少し浮いていたあたしは中学一年生の頃いじめの標的にされた。
最初は軽い無視から始まった。もともと、あまり他人と群れるタイプでもないからそもそも無視されていることなんて気づかなかったけど。
これが良くなかったらしい。
いじめられていることに気付いてないあたしの態度が、いじめっ子の気に触ったようで、だんだんと行為はエスカレートしていった。
教科書や靴を隠されるのは、まだマシなほうで。酷いときは水泳の時間が終わったら着替えがなくなっていたことなんかもあった。
その辺から、あたしは自分がいじめられていることに気付いた。
言葉遣いのせいで誤解されがちだけど、あたしは別に心が強いほうではない。ただ少しにぶいだけだ。
人一倍傷付きやすいし、傷付くのも怖い。
だからあたしは自分を飾った。
見た目を派手に、口調は更に荒く、態度はでかく。
それが本当は臆病な子犬の威嚇だなんて、悟られないように自分を強く見せた。
でも、もう疲れた。孤独で戦うにはもう限界が近い。
そろそろ誰かに本当のあたしを見てほしい。
怖がりで、臆病で、寂しがり屋なあたしの姿を。
この世界にたった一人だけでいいから、どうか叶うのならば。
友達がほしい──。
投稿できなかった日に「なんで今日、更新されてないんだよ!」って思ってもらえるような作品にしていきたいです!