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ぼっちの俺が助けた相手は学園一の美少女でした。だけど世の中いい事ばかりじゃない  作者: どじょっち
ぼっちだった俺が勉強会に参加することになった
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さらば追試

勉強会編最終回。

 ついに追試の日がやってきた。緊張で心臓が激しくなっているのを感じる。

 力強く握る手は汗でびしょびしょだ。

 落ち着け俺。あの勉強会を思い出すんだ。


「ベンキョウ、タノシー、ヤッター」


 火富さんが勉強のしすぎで壊れたあの勉強会を。


「意外と勉強って楽しいものだな」

「あんたもやればできるのね」


 蚊藤が勉強に目覚めたあの勉強会を。


「鈴木君、がんばってね」

「あの勉強会を乗り越えたなら追試なんて楽勝ですわ」


 氷さんと猫矢さんも校門前まで応援に来てくれた。

 不安そうな氷さんを安心させるため親指を立てる。


「勉強教えてくれてありがとう。必ず合格するよ」

「――うん、信じて待ってる」


 内心余裕はないが、勉強を教えてくれた氷さんのためにも合格しなくてはならない。

 気合を入れなおすため、両手で頬を叩く。痛くて涙が出たが、ばっちり目が覚めた。

 氷さんを背にしながら、共に戦場へ向かう二人を見る。


「じゃあ二人とも行こう」

「言われるまでもない」

「ヤールーゾー」


 俺たちの戦いはこれからだ。


 ◇


 その後、追試は全員無事に合格することができた。

 俺たち三人の成績がずば抜けすぎていて、先生が驚いたほどだ。


「やったね鈴木君」

「ありがとう」


 氷さんとハイタッチを交わす。

 とりあえずこれで一安心だ。

 気が緩んだためか、おなかが大きな音を鳴らしてしまい、顔を熱くなる。


「ふふっ、頑張ったからおなかがすいたんだね。いつものカフェで新作パフェが出たみたいだから御馳走してあげる」

「え? そんな勉強まで教えてもらってるのに悪いよ」

「私がしてあげたいの。ほら行くよ」

「うわわ」


 氷さんに手を掴まれカフェへと歩き出す。

 ここまでしてくる彼女のためにも、これからはしっかり勉強しようと心に誓った。


「おっと二人きりなんて神が許しても私が許さないぜ!」

「私も氷お姉さまとご一緒したいです!」

「ふっ疲れた脳には甘味が一番だな」

「何格好つけてるのよ――まあ今回は頑張ったからおごってあげるけど……」


 結局みんなで仲良くパフェを食べた。


最後まで読んでいただきありがとうございました。今後はまた短編をのんびり投稿することになると思います。

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