かまってメラ子ちゃん
あけましておめでとうございます。今日がひとみの日ということで急いで書きあげました。
休日、家でごろごろしていると一本の電話が入った。
「ヘイ! 鈴木竜一!」
「火富さんどうしたの?」
「最近氷ちゃんとばかり一緒にいるじゃないか! 私は寂しい! かまえ!」
いきなり子供みたいなことを言い出した火富さんと遊ぶことになった。
「待たせたね」
合流地点である犬の銅像前で待っていると、火富さんが走ってきた。
いつも通りの怪しさ前回のメラ子ちゃんスタイルで、背中にリュックを背負っている。
「そのリュックは?」
「物を買った際に入れようと思ってね。そんなことより早く遊びに行こう!」
走り出した火富さんに手を引っ張られ町へと繰り出す。
カラオケやボウリング、ショッピングなど町で遊ぶに遊んだ結果、財布の中が寂しくなった。反対に火富さんのリュックは膨れていった。
そして、辺りもすっかり暗くなり、解散の時間になった。
「今日はありがとう。そうだ、これあげる。キミへのプレゼント」
火富さんはリュックから袋を取り出すとこちらに押し付けてきた。
かわいらしい雪だるまがデザインされており、ふわふわして柔らかい。
今日購入した中にはなかったものだ。
「ありがとう、嬉しいよ」
「むふふー! どういたしまして! それじゃあ私は帰る! またね!」
火富さんはそそくさと去ってしまった。
その耳はほんのり赤く染まっていた。
もしかして今日遊びに誘ってきたのはプレゼントを渡すためだったのだろうか?
そう思うと胸が熱くなった。
家に帰ってから袋を開けると手袋が入っていた。
手作りらしく形は決してきれいではないが、とても暖かかった。
今年ものんびり投稿ですがよろしくお願いします。